第七百四十七話 サチェル=ペイジその五
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「それもだ」
「有り得たのね」
「そうなる」
「そうなのね」
「勝率もな」
「八割はいってるわね」
「脅威の勝率だが」
ピッチャーとしてだ、尚日本の杉浦忠は三十八勝四敗という驚異の勝利数と勝率を残している。この勝率は今も破られていない。
「有り得るといえばな」
「有り得るのね」
「これが十割ならな」
「二五〇〇勝利ね」
「流石にないが」
そうであるがというのだ。
「しかしな」
「それでもよね」
「普通にだ」
それこそというのだ。
「凄いことだが」
「有り得たのね」
「そう考えていいな」
「成程ね、ただね」
ここでアンはこうも言った。
「よくそこまで酷使されて潰れなかったわね」
「普通は潰れるな」
フランツも言った。
「連日先発でな」
「ずっと投げてたらね」
「そうなる」
「けれど昔はそれが普通だったの」
「二十世紀前半はな」
「エースだと連投ね」
「シーズン全試合の半分を投げる人もいた」
そうだったというのだ。
「これがな」
「そうなのね、よく身体もったわね」
「そうだな、不思議だな」
フランツもそれはと応えた。
「考えてみたら」
「昔はそうした人でないと生きられなかった」
タムタムが言ってきた。
「身体が丈夫でないとね」
「医学が発達してなくて?」
「身体が弱いとな」
そうであるならというのだ。
「もうな」
「死んでたの」
「子供の頃にな」
長い間乳幼児の死亡率は高かったのだ・
「そうなっていてしかもだ」
「スポーツ選手だったから」
「かなりな」
「身体が丈夫だったのね」
「そしていつも動いていてな」
「運動してたの」
「車なんて碌になかったんだ」
当時はというのだ。
「それならな」
「歩くしかないわね」
「馬や自転車があってもな」
それでもというのだ。
「第一はな」
「歩くことね」
「移動手段はな、しかも栄養状態もな」
これもというのだ。
「昔はな」
「悪くて」
「それでも生きていた」
「それならかなり上部ね」
「本当に今よりもな」
それこそというのだ。
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