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神々の塔
第六十六話 御仏の教えその二

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「日本では」
「そやったな」
「それは絶対やったね」
 綾乃も言ったきた。
「ほんまに」
「そやな」
「聖徳太子さんも言うておられたわ」
 綾乃はリーに話した。
「十七条憲法で」
「神道の神々を信じて」
「仏教の仏さん達も」
「両方やな」
「信仰して」 
 そうしてというのだ。
「大事にせえへんとあかんって」
「言いはったな」
「実際国で災厄があって」
「その時にか」
「帝、お父さんに言いはってん」
「何てや」
「神道をおろそかにしてたからって」
 こう言われたと言われている。
「そうしたお話もあるねん」
「そうやねんな」
「仏教のイメージが強いけれど」
 アレンカールはその話を聞いて意外といった顔になって話した。
「神道も大事にされてたのね」
「そやで」
 綾乃はアレンカールにその通りだと答えた。
「四天王寺建立されて」
「他にもよね」
「仏教のお話多いけど」
「神道も大事にしてたのね」
「そやねん」
「成程ね」
「日本は神道も仏教も」
 その両方がというのだ。
「あって仏教の宗派も」
「色々あるのね」
「そやねん、それで御仏も多くて」
 そう呼ばれる存在もというのだ。
「一体どれだけいてはるか」
「わからへんのね」
「教えも色々で。ただ宗派同士で争うことは」
 それはというのだ、尚欧州ではその宗派の違いで血を血で洗う宗教戦争になったことが実に多くあった。
「そんなには」
「なかったわね」
「勢力争いで武力衝突はしても」
 僧兵同士でだ、それぞれの寺社が僧兵を持っていたからである。
「別に殲滅とかは」
「なかったわね」
「一向一揆はあっても」
 戦国時代の一向宗、浄土真宗が起こしたものだ。
「流石に宗派がちゃうて何かすることは」
「なかったな」 
 羅が言って来た。
「日本の歴史やと」
「特に」
「信長さんかてな」
「降ったらよかったし」
「あれだけ徹底的にやっても」
「あの人なりに程々やったし」 
 それでことを収めたというのだ。
「流れる血は最低限」
「あの人そうした考えやったしな」
「その実は」
 よく苛烈で敵には容赦なかったと言われるがだ。
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