第百二十六話 複雑な立場その五
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「もう」
「そう、例えその競技どれだけ上手でも」
「スポーツマンシップがなくて」
「勝負の結果ばかりでね」
「暴力とか振るうなら」
「その競技してもよ」
それこそというのだ。
「もう止めろってね」
「言われるわね」
「そうなるわ」
「やっぱりね」
「努力して自分を磨いて」
「スポーツマンシップとかも学んで」
「そしてね」
一華にそれでもと話した。
「成長していくものよ」
「身体も心も」
「健全な身体にね」
「健全な精神が宿る」
「そう言うけれど」
それがというのだ。
「これ宿って欲しいだからね」
「宿るかしでね」
「そうだからね」
この言葉の真実はというのだ、元々はギリシアの風刺詩人が書いた詩であったという。当時からそうした輩がいたということか。
「もうね」
「スポーツをするなら」
「意識してね」
「その人の健闘を観ることね」
「そこにある必死さとか努力とか」
「そういうのを観て」
「いいプレイだったらね」
それならというのだ。
「もうね」
「讃えることね」
「負けてもね、負けは負けと言っても」
それでもというのだ。
「それで丸坊主しろとかね」
「それはよね」
「しかも自分がしないなら」
「屑の中の屑で」
「その競技止めろって」
その様にというのだ。
「言うべきよ」
「そうよね」
一華もその通りだと答えた。
「そこは」
「全く以てね」
理虹もまさにと答えた。
「思うわね」
「勝つことが全てで」
「負けて丸坊主にしろとか」
「まして自分はしないってね」
「自分は悪くないってことね」
「悪いのは生徒」
「こんなのが教師だと」
理虹はそうなると、と話した。
「世の中とんでもないことになるわ」
「だから酷いことになってるのよね」
一華はすぐに答えた。
「日本の教育って」
「そういうことね」
「おかしな奴が先生になって」
それでというのだ。
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