第二章
[8]前話
「これがね」
「聞いてるよ、学校の先生といったらね」
「あのさ、北朝鮮がよくて今の日本は駄目って」
向かい合って飲んで食べて話している高橋に苦い顔で話した。
「普通に行って災害起こっても自衛隊帰れで」
「じゃあ誰が災害救助するのか」
「そんなこともわかってない人が多くて」
そうであってというのだ。
「仕事出来なくて暴力もセクハラもね」
「多いね」
「いじめとか不倫も多いよ」
「いい世界じゃないね」
「だから僕も実は公立は一年で辞めて」
そうしてというのだ。
「今は塾でだよ」
「先生をしているんだ」
「学校の先生と言ってもね」
「そうしているんだ」
「塾でこんな人いたらすぐにクビになるから」
だからだというのだ。
「いないしね、いい大学出ても」
「そんなのばかりなんだね」
「考えはおかしくて仕事は出来なくて」
「暴力にセクハラにいじめに不倫」
「そんなのばかりだよ、いや人間学歴はね」
これはというのだ。
「関係ないよ、このことがね」
「わかったんだね」
「よくね、皆いい大学を出ている人達の世界がこうだから」
学校の教師達のそれがというのだ。
「もうね」
「高卒とか関係ないんだね」
「全くね」
小早川は高橋に言った、そしてまた酒を飲んだ。
この日はこれで別れたが翌朝彼は起きてスマートフォンでニュースをチェックしていて公立中学の四十代の教師が電車で女子高生に痴漢をして捕まったというニュースを聞いた、それからもやたらと教師の犯罪や不祥事の話を聞いた。
そのうえで高橋とは同窓会の後から度々会う様になったが彼はどんどん結果を出して出世もして会社の業績を挙げていっていた、それは彼自身の口ではなく周囲が言っていて真実だとわかった。彼は自分のことは自慢しないが溌溂とした表情であった。それで小早川はあらためて人間は学歴ではないと頷くのだった。
高卒とか関係ない 完
2024・4・17
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