第十一話 日本全土を探しその六
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「ここまで来たんだ」
「そうなんですよ」
「そうなの、しかしね」
「ここで会うなんてね」
アラタとエリはあらためて言った。
「奇遇ね」
「俺達にここで会うなんてね」
「そうですね、ですがこれも縁です」
天知はいつもの笑顔で話した。
「これからは一緒に行きましょう」
「ええ、それじゃあね」
「宜しくな」
モネとアグリが応えた。
「これからは」
「萩でもね」
「こちらこそ。それではです」
「桂太郎さんの場所をだな」
ハイドが応えた。
「これからは」
「一緒に観ましょう」
「この人は総理大臣になったのだったな」
ゴセイナイトは桂太郎のことを話した。
「確か」
「はい、日本に大きな貢献をした人です」
天知はそうだと答えた。
「政治家そして軍人として」
「そうした人だったな」
「非常に魅力的な人で」
天知は桂についてさらに話した。
「ニコポンと呼ばれていました」
「ニコポン?」
「にこりと笑ってです」
天知は実際に笑顔になって話した。
「相手の人の肩をぽんと叩く」
「それでニコポンか」
「はい」
そうだというのだ。
「そこからの仇名です」
「成程な」
「無類の聞き上手でして」
そうした人物でというのだ。
「相手のことをよく理解しまして」
「そのうえでか」
「ニコポンだったのです」
「随分魅力的だったのだな」
「はい、伊藤博文さんも人たらしでしたが」
初代総理だった彼もというのだ。
「この人はさらにだったそうです」
「そこまでだったんだね」
アラタは桂由縁のその場所を見つつ博士に応えた。
「この人は」
「伊藤さんが八方美人だとしますと」
「十六方とか?」
アラタは話を聞いてこう返した。
「桂さんは」
「はい」
その通りだとだ、博士は答えた。
「その通りです」
「あっ、そうだったんだ」
「そこまで魅力的な人物でして」
桂太郎という人物はというのだ。
「政治家としても極めて優秀で」
「日本の為に頑張ってくれたんだ」
「左様です」
「成程ね」
「そんな人がいたなんてね」
エリも桂由縁の場所を見つつ述べた。
「面白いわね」
「ああ、伊東さんも面白いけれどな」
アグリがエリに応えた。
「桂さんもな」
「面白いわよね」
「凄くな」
「私この人のことよく知らなかったけれど」
エリは桂太郎についてこうも言った。
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