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とある銀河の物語
004 試験終了
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閃光の三点射が混じっているのに気が付いた。
「エムが、来てくれたのか・・・もう一人は、誰だ・・・」
手近の木に寄りかかり、射撃の邪魔にならないようにする。
彼らが来てくれたのなら、もう大丈夫だろう。2人も、無事なんだ。多分・・・
ずるずると、そのまま座り込んでしまった・・・

「よし、リリア、頼む。」
「アイ・アイ」
ミアルと二人で件の収容所を爆破し、アンドロイドを追い立てていたバルロスはタイミングを見計らって指示を出した。
森のほうからも、予定通りアンドロイドが追いたれて出て来ている。こちらはエムとランの役割だ。
低空で“キャッツ”が進入して来る。三つほどのECM兵器を投下した。
地上百メートルほどの高さでパラシュートが開き、瞬間的に、爆発的に、高電磁波を放出する。
すべてのアンドロイドの回路が焼ききれ、ばたばたと倒れていった。
「よし、予定通り回収地点で落ち合おう。バルロス、切る。」
「アイ。アイ。」
足早に移動する。
回収地点とは、つまりナップのいるところだ。
「どんな気分です?仕官殿に指示を出すというのは?」
冗談ぽく言ってるミアルだが、気を使ってくれているのだ。
「そうだな、お前さんならわかるんじゃないかな、ミアル。」
「・・・へ?」
「お前さん、奥方に意見するときはどんな気分になる?」
「そりゃもう、うちのかみさんと来たら譲らないときは絶対に譲らないから、とにかく気を使いまくりますよ。」
なぜか、うれしそうに言う。ミアルは、どんなことであれ、自分の奥さんのことを話すのがうれしくて仕方が無いのだ。
「今度、その気の使い方を伝授してもらおうかな?」
「ははぁ、それは、なかなか、ナップに経理を教えるより難しいですなぁ。」
「俺はそんなに出来の悪い生徒に見えるかね?」
「いやいや、生徒の問題ではなく、学科の問題ですよ。大体において参考書なんて無い学科ですからね。」
「なるほど・・・そんなもんか。」
「そんなもんです。どうしても学びたかったら、結婚でもしてみるんですな、一度くらい。あーいたいた、エムとランだ。」
ついさっきまでドンパチやっていたとは思えない会話が続いていたし、ミアルの声も緊張感を感じさせないものだった。
そのミアルが、木の根元にもたれ掛っているナップを見てつぶやいた。
「すげぇ、ナップがナップしてやがる・・・」

無事全員“キャッツ”に収容された。
約一名意識不明?の状態で、だが。
その六人と、クリス特別教官が簡易医務室に集まっていた。
ベットが二つしかなく、七人も集まれば狭苦しいが、二人ベットが必要なものがいたのだ。
一人はもちろんナップ。まだ寝ている。
「寝る子は育つのよ。ま、期待しましょ。」とリリア。余裕なのか何なのか、微笑んでいる。弟としてみているのかもし
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