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『外伝:紫』崩壊した世界で紫式部が来てくれたけどなにか違う
【視点転換】帰還の為の免罪符-終幕-
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理由はとても簡単。自覚が全くないからだ。悪としての行動ならどうしても後ろめたさや責任間などから行動を多面的にみる事になり、その行為を自覚する。しかし正義はどうだ。
正しい。
この言葉が意味するのは集団で生活する生き物の中では言葉以上の意味を持つ。正しいから何やってもいいと変換されるのに時間はかからない。強い芯を持っていれば持っているほど正義に酔っているのと見分けがつきずらくなる。その先は地獄だ。祐介の味わったような地獄が、その先にはある。祐介達を化け物にした牛若丸のマスターも、自分なりの『正義』で動いていたのだ、とやっと気付く自分がいる。『選ばれた人間』だとかその行為から悪として見てしまうがそれはこちらから見たからだけのこと。彼は化け物を作ることで外にいる魔獣に対する対抗手段を持つ。という字面だけなら誰でも考えるような行為を行動に移しただけなのだ。
自分が正しいと思うのが間違いなのではない。周りを見ずに、或いは小さい世界にしか視点を持たないことはそのまま出力される結果が多くの人達を苦しめるためだけと思うようなものになってしまう。
だからこそ分かり合うことが必要なんだと彼は言っているのだ。先程のアタランテの茶番をやったのとは同一人物とは思えないほどちゃんとした言葉に彼のことを見直した。
【とは言いつつもやっぱり気になるものは気になるのである。具体的に言うなら好みというやつだ】
後ろにひっそりと表示されている泰山解説祭が無かったら、だが。
ごめん。これは、流石に引く。
「マスター...最低だ」
「えぇぇ!今俺割といい事言わなかった!?」
いつの間にかこちらを見ていたアタランテが鼻の生え際を押えており、紫式部は顔を赤くしながらあたふたしている。可愛い。
「...泰山解説祭っ!式部さん!お願いしたじゃないっすか!」
「すみませんすみません!」
【上手く行ったら食事ぐらいは行こうと思っていたが失敗した。直球にナンパしたほうが成功率高かったのでは?】
事態を察した祐介が紫式部に対して声を上げると同時に新しい泰山解説祭が出てくる。
1周まわって可哀想に思えてきた。
「祐介...」
「なんすか!?その憐れむような見下すような目!」
先程の関節キスになりそうな時に察するべきだったか。完全にこちらに気があったのだろう。いつからか、は不明だがこれで説明がつきそうなことが一つある。
何故彼は切り裂かれて直ぐに復活しなかったか。あの登場は出来すぎていると思ったが、もしかして狙ってやったのではないだろうか。あわよくば惚れて欲しいだなんて考えていたのだろう。
彼の姿が先程までの大人な対応がうそのように子供に見える。
「マスター、一応言っておくが葵は...同性愛者だ」
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