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魔法少女リリカルなのはStrikerS〜赤き弓兵と青の槍兵
本編
三十一話〜決着――スカリエッティアジト
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「おや。どこへ行ったかと思えば……離れただけか」
「……………」
「おやおや、だんまりかね?」
「………あの魔力糸は」
スカリエッティが眉をひそめる。
「魔力の事象への干渉を妨害するもの」
「!?」
「だから魔法が発動しない。でも物体に対しては効かない」
「………」
「それさえわかればこっちのものだ!!」
「だとしたらどうする?」
「こうする!!」
話し終えると同時に私は先ほど仕掛けておいたある物を引き寄せ、スカリエッティにぶつけた。
「なんだと!?」
スカリエッティは驚く。なぜなら私が彼にぶつけたのは双剣となったバルディッシュの片方だったのだから。
「ふ、まさかそんな奇策で来るとはね。予想できなかったよ」
バルディッシュをぶつけられたスカリエッティはそう呟いた。
「だが、君の攻撃は効かない。それはわかっているのだろう?」
確かにそうだ。だが、右手を封じれば勝機はある。
「さあ、どうする?このままいたちごっこを続けるのかい?」
「その必要は、ない!」
さっきバルディッシュを当てた時のスカリエッティの反応は、痛みを堪えているような感じだった。
恐らくランスがバルディッシュにした何かが影響しているんだろう。
それに、バルディッシュの魔力刃は先程からAMFの影響をほぼ受けていない。
他の魔法を使うと多大な影響を受けているにも関わらず、だ。
だったらとるべき手段はひとつ。
バルディッシュによる直接戦闘……!
「はあっ!」
魔力刃で斬りかかる。スカリエッティは魔力糸を出して受け止めるが、バルディッシュの魔力刃はそのまま魔力糸を切り裂く。
「な!?」
驚愕の声はスカリエッティのもの。私も多少は驚いたが、ここが攻め時。一気にたたみかける……!
side ランス
「やっぱそうか」
フェイトが押している。あれだけ苦戦していたのにバルディッシュ本体に“硬化”、魔力刃に“強化”のルーンをかけてやっただけでこれだ。
これで証明された。神秘を理解していないこの世界の人間ではあの状態のバルディッシュの魔力刃を消すことなんざ不可能だ。
「さて、ちゃっちゃと終わらせろよ?」
side フェイト
「これで、終わりだ。スカリエッティ!!」
渾身の一撃を真横から叩き込む。魔力刃で殴られたスカリエッティは壁に激突した。
「広域指名手配犯、ジェイル・スカリエッティ。貴方を、逮捕します」
「…………クックックッ」
「何がおかしいんですか?」
「ここはもうすぐ崩壊する」
「えっ!?」
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