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魔法少女リリカルなのはStrikerS〜赤き弓兵と青の槍兵
本編
三十一話〜決着――スカリエッティアジト
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(ダメだよ。それだとランスが……)
(平気だって。それに、魔力結合が防止されてる今、なりふり構ってる場合じゃねえだろ?)
それは、そうだけど……
(つべこべいうな!心配だったらさっさとあいつを捕まえりゃいいだけの話だ!)
(うん……ありがとう)
ランスがこちらに来て、私の手を握る。そこから魔力が流れ込んできた。それにしても、手、大きいな………。
「ほう、魔力を渡したようだね。はたしてフェイト君で私を捕まえることが出来るのかな?」
「捕まえます。私
達
(
・
)
が。……真、ソニックフォーム」
私の真の切り札。バリアジャケットは最低限になり、バルディッシュは双剣状態になる。限界まで速度を極めたフォームだ。
だが、切り札だけあって魔力消費が多い。AMFのせいもあり、魔力刃を形成するだけで息が上がってしまう。
だが、
「フェイト。バルディッシュをこっちに向けろ」
「うん」
ランスが何か私の読めない文字ををバルディッシュに刻んだとたん、魔力消費が著しく減った。
「なにをしたの?」
「ちょっとしたおまじないだ。気にすんな」
これがなんなのか聞いたところできっと彼は教えてくれない。だから、今は目の前のことに全力を向けるだけ………!
「おやおや、どうやら君が手を貸したようだね、クー・フーリン」
「あ?んなこたぁどうでもいいだろ?これから捕まる奴にはよ」
「君相手ならまだしもフェイト君に捕まるなどありえんよ。一見冷静に見えても激情に身を任せてしまう母親似のフェイト君にはね」
普段の私なら絶対に食い掛かっていった。だが、今は隣にランスがいてくれる。それだけでとても心が穏やかになれた。私は、自分のしたいことを。やるべきことをやるだけだって。
………だが、あのAMF相手と言うのは分が悪い。これでは近づこうとすることさえ………待って。
それなら何で空間全体に張り巡らせない?今まで一度も姿を見せなかった男がそんな単純なことに気が付かないはずがない。という事は……
「どうした?かかってこないのかい?こうしている間にも君のお友達は私の作品たちに苦しめられているというのに?」
しないんじゃない。できないんだ。だから私がそのことに気が付かないように意図的に私から攻撃しに向かう様に仕向けようとしているんだ。
だとすれば………
「バルディッシュ!!」
[plasma lancer.]
床に向かって攻撃。これにより空中に粉塵が巻き上がる。要は目くらましだ。
「ほう、目くらましか。だが甘い!」
当然ながらスカリエッティは右手からパラボラアンテナ状に魔力糸を展開した。
私の予想通りに。
そして煙が張れると………
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