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『外伝:紫』崩壊した世界で紫式部が来てくれたけどなにか違う
【視点転換】帰還の為の免罪符-拾壱-
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がここに来る、そしてそのメンバーが自分と真木祐介であることは初めから知っていのだろう。だからそれなりに対策をしてきた。そうでなければこんなに物事が上手くいくわけが無い。
「香子!」
何かに気付いた葵が紫式部を突き飛ばす。その瞬間に近くの柱から湧き出た光が突き飛ばされた紫式部の髪を掠った。切られた髪がヒラヒラと舞い落ちる。
あと一瞬遅れていたら、紫式部の首が胴体と離れていただろう。とすら思われる。
迷いが無いのはもちろん、その太刀筋が見えない。千里眼はないが、アーチャーの目がある自身ですら追い切れないとなると葵や紫式部では防ぐことすら難しい。
「申し訳ございません。葵様」
「待って、来るよ!」
葵がそう言ってその場から跳んで逃げると紫式部と葵の間に再び光の筋が走る。
「避けるなら、ちゃんと見ていなければな」
「しまっ─」
川本の言葉で気付いた瞬間天井から雨のように光の筋が落とされる。
一撃一撃が必殺。かするだけでも引っ掛かりなど全く感じずにサラリと落ちてしまう。受け止めるのは不可能。即座にその場を離れて光の筋が走っている範囲から逃れる。
「なっ───ん」
そこで川本に当たった矢が地面に落ちたのを確認した。そして同時に川本の傷が全く癒えていない上に矢が刺さったままなのに、当然のようにたっていることも。
しかし、再び落とされた光の雨をかわしている間に攻撃ができるはずもなく、距離を離される。
「その程度なのか?エインヘリアル」
「川本さん!」
冷や汗を流しながらも余裕の表情をしている川本の背後に葵が跳ぶ。いや違う。壁を蹴って走ってきたのだ。
常人とは思えない身体能力。おそらく紫式部からのサポートありきではあるだろうがそれにしても、早い。視線は川本をキリッと見ているものの、多少の迷い、というより動揺がある。しかしそれすら隠せるほどの力は怒りからのものだろうか。
「葵殿」
川本がそういった瞬間に葵の回し蹴りが川本の右膝に当たる。小さな衝撃波が走ると共に何かを砕く耳が痛くなる音が響く。川本がその場に崩れていくのを見るに、膝の間接を破壊したか。しかし川本も斬撃をしかけておいたのか葵の目の前に光の壁が立ち上がる。次に右、左、と葵が光の壁に囲まれる。
「ぐっ!」
折れたはずの右膝を動かしながらも川本は刀を振り回す。適当にやっているようにしか見えないがこの行動はおそらく斬撃を『置く』為の予備動作だ。その証拠に先程まで地面に穴を開けていた光の雨が止んでいる。
どのような手段を用いているのかは分からないが刀を振るという作業を『置く』という形で近くの物質に固定して任意のタイミングで作動しているのだろう。祐介を切り裂いた攻撃は間違いなく、《《同時》》の攻撃だっ
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