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魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【第一部】新世界ローゼン。アインハルト救出作戦。
【第5章】第二次調査隊の艦内生活、初日の様子。
 【第4節】陸士ら全員が談話室に集合。
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「しかし、正直なところ、こうして話を聞いただけでは現実的な比較ができません。どのみち、新世界に着くまでは艦内で3泊もするのですから、往路(いき)は試しに『日替わり』にしてみましょう。その方が、全員と同じように親しくなれるでしょうし、復路(かえり)は『その結果次第』ということで良いのではないでしょうか?」
 後半は、ヴィクトーリアに向かって提案をする口調になります。
「そうね。私はそれで構わないわ」
「それでは、わざわざ手荷物を動かすのも手間ですから、今夜はひとまず『予定どおり』ということでよろしいですか?」
 コニィはそう言って、マチュレアとフォデッサに、にっこりと微笑(ほほえ)みかけました。

 フォデッサ《ええ……。アタシら、もう「逃げ場ナシ」っスかあ?(泣)》
 ゼルフィ《今夜だけで済んで良かったじゃないの。》

「解りました。それでは、今夜はお(みみ)(ざわ)りになるかも知れませんが、よろしくお願いします」
 マチュレアが(つと)めて平静を装い、そう(こた)えると、今度はエドガーがこちらのテーブルにやって来て、全く別の話を始めました。
「ところで、ジョーさん。私は、『畳を隙間(すきま)なく敷き詰めるのは、アラミィ式ではない』と思っていたのですが……この映像は一体どこのものですか?」
「ああ。よく御存知ですね!」
 ジョスカナルザードは思わず感心の声を上げると、さらにこう言葉を続けます。
「オレの生まれ故郷は、アラミィ地方のヴィナーロという港町なんですが、その都市(まち)の東側では、地球とかいう名前の管理外世界から来た移民たちが独自のコミュニティを築いていましてね。
 まあ、独自と言っても、移民一世の人たちがミッドに来たのは、もう八十年も前のことですから、今ではほとんど同化していて、オレたちと同世代の移民四世は最初からミッド語を母語として育っている訳ですが……。そんな四世たちの中に、タカシ・ナカジマというオレの友人(ダチ)がいましてね。実は、この家、タカシの実家なんですよ」
「ああ。それで、畳の形や並べ方が、まるっきり地球式なんですね」
 ツバサも何度か小さく首を縦に振りつつ、そう納得の声を上げました。

 そして、当然のごとく、ノーラはその「特定の固有名詞」に食いついて来ました。
「え〜。出身が地球で、苗字(みょうじ)がナカジマって、もしかして、スバルさんと何か関係があるの〜?」
「地球では、とてもよくある苗字のひとつですから、これだけでは何とも言えませんが……ジョーさん。『このナカジマ家から管理局に入った人の話』とか、聞いたことはありませんか?」
「そう言えば、確か……タカシの祖父の『コウタ爺さん』の弟が、管理局員だとか……。ああ、思い出した! オレたちが
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