【第一部】新世界ローゼン。アインハルト救出作戦。
【第5章】第二次調査隊の艦内生活、初日の様子。
【第4節】陸士ら全員が談話室に集合。
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はまず四人部屋まで替えの下着を取りに行ってから、二人でシャワー室へ向かいました。
しかし、実際に入ってみると、いわゆる「脱衣所」が見当たりません。
二人は「使用上の注意」をよく読んだ上で、ずらりと並んだ小部屋の中から適当なものを選んで各々そこに入りました。幅は2メートルほど、奥行きは3メートルほどで、最初から暑く感じるほどに暖房が効いています。
手前の籠に衣類を置き、全裸になって、奥にある「排水と排気の機能を備えた、円形の低い台座」の上に立つと、天井の側から降りて来た「底の抜けた円筒形のカプセル」がそのまま台座に接続し、空間を密閉しました。円筒の側面部分は「かなり透明に近い半透明」となっており、その内側には「コース設定」のための操作パネルが設けられています。
《髪は昨日も洗ったから、今日は体だけでいいかな?》
《そうですね。今日は特に汗もかいてはいませんし。》
二人はそのコースを選び、一度は全身を泡だらけにされてから、最後は「ぐるぐると方向を変えながら斜めに降りそそぐ温水」に身を委ねました。
《何だか、洗濯機に入れられた衣類のような気分だよ。(笑)》
《水を細部まで管理しようと思うと、こうなるんでしょうね。》
装置は二人の体を洗い終えると、今度は上から温風を吹き付けて、二人の体を乾かしていきます。
そして、コースが終了し、円筒形のカプセルがまた天井の側へと戻っていくと、二人は台座から降り、籠に備え付けのバスタオルで、まだ乾ききっていない髪や股間や足の裏をよく拭いてから、替えの下着と衣服を身に付けました。
使用済みの下着は、使用済みのバスタオルで包んで、ずらりと並んだ個室の外にある専用の箱に投入しておくと、自動的に洗ってもらえるようです。
【バスタオルの端にはチップが内蔵されており、『誰がそれを使ったか』が(つまり、『包まれた下着が誰のものか』が)自動的に記録される、というシステムです。】
そうして、二人は四人部屋に戻り、カナタは「向かって左側の二段ベッド」の下の段で、ツバサはその上の段で、いつもどおり早々と眠りに就いたのですが……その夜、カナタはまた久しぶりにベッドから床の上に転げ落ちてしまったのでした。(笑)
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