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魔法少女リリカルなのはStrikerS〜赤き弓兵と青の槍兵
本編
二十九話〜決戦――ゆりかご
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、まだ不安なんです」
そう。士郎君が支えてくれているから。私は何とかヴィヴィオの母でいられた。もし彼と離れたら?一人でこの子を育ててあげられるのだろうか?
「ママ……」
「どうしたの?」
「かなしいかおしてたから……」
生まれがどうであれ、こんなにも優しい子なのだ。幸せになってほしい。
「ヴィヴィオのおべんとう、たべる?パパのごはんはげんきがでるよ?」
「……大丈夫。ヴィヴィオが元気ならママも元気だから。ね?」
「うん!」
…………………………………………………………………
もうすぐ………!すぐに助けに行くからね、待っててヴィヴィオ……!
side クアットロ
やはりおかしい。想定よりも明らかに粘られている。そんな状況に苛立ち始めた時、ディエチちゃんから声をかけられた。
「正直な感想言ってもいい?」
「ご自由に」
「この作戦、あんまり気が進まない」
……やっぱりこの子もつまらない。わかっていない。
「どうして?」
「こんな小さい子どもを使って、こんな大きな船を動かして、目的が技術者の復讐、だなんて……」
「ああ、それはドクターの出鱈目。舌先三寸の大嘘よ」
「そうなの?」
「ドクターの目的は最初から一つ。生命操作技術の完全な完成。このゆりかごはそのための船」
「そうだとしても……やっぱり、この子は関係ないんじゃないか、って思うよ……こんなに弱くて、こんなに小さいんだから……」
「姿を見る前なら平然と引き金を引けたのに、ねぇ?」
「……ごめん、気の迷いだ。与えられた任務はちゃんとこなすよ」
そう言って王座の間から出ていった。本当にバカな子。あなたもチンクや
セインと同じでつまらない子なのね。
「小さい?弱々しい?そういう虫みたいな命を弄ぶのって、最高に楽しいじゃないの!」
side ディエチ
今、このゆりかごにあの子の母親と父親が乗り込んで来ている。
………あの子を助けるために。
もうすぐあの子の母親がここに来る。
「あなたに恨みはないけどここで落とす」
砲撃をチャージし、彼女が通路に入ってきた瞬間に放った。
「IS、ヘヴィバレル」
「エクセリオン、バスター!!」
お互いの砲撃が均衡する。チャージなしの上、このAMF状況下でここまで……
「ブラスターモード、リミット1、リリース!!」
「!!!」
威力が跳ね上がった!?
「ブレイク、シュート!!」
押し込まれ、砲撃の直撃を受ける。
「何て威力、本当に人間……?」
「あなたを、拘束します。ここで大人しくしていてください」
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