第六十五話 塔の空気その七
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「あと三割踏破したらな」
「頂上やな」
「神界に行けるわ」
「そうなるな」
「どんな長い道のりにも果てがある」
リーはこうも言った。
「それでや」
「僕等も七割まできたな」
芥川は微笑んで言った。
「一階一階踏破していって」
「それでや」
「遂に七割か」
「やっと七割か」
リーもここで微笑んだ、そして言うのだった。
「もう七割か」
「気の持ち様やな」
「私達はもう七割やな」
「そうした考えやな」
「まだ七割とはな」
「ここにおるモン誰も考えへんな」
「楽天的ってことやな」
リーは自分達をそれだと話した。
「これは」
「悲観的やとまだ七割やな」
「そう思う、しかしな」
「楽天的やとやな」
「そう考える、そして充実してると」
そうであるならというのだ。
「時間の流れは速い」
「道を進むにしてもやな」
「そや、一瞬でや」
それでというのだ。
「進む様にな」
「感じられるな」
「これが悲観的で」
そうであってというのだ。
「しかもな」
「充実してへんと」
「ただそこにおるだけの様な」
そうしたというのだ。
「例えば周りに何もなくて人通りも殆どない」
「そうしたとこにやな」
「朝から晩までずっとおったら」
それならというのだ、仕事にしても中には山奥のそうした場所に何時間もいる様なものもあったりする。
「もうな」
「時間の流れは遅いな」
「一時間でもな」
それだけの時間を過ごしてもというのだ。
「それでもな」
「流れが遅いな」
「もうな」
それこそというのだ。
「そんな場所にずっと立ったままやと」
「滅茶苦茶遅く感じるな」
「例え仕事と科でもそうした場所におったらな」
それならというのだ。
「誰かてか」
「一時間を長く感じる」
「まだ一時間かってな」
「思うな」
「それは悲観的というかな」
「充実してへんからや」
それ故にというのだ。
「そやからや」
「ただ立ってるだけやとな」
「人もものもない」
「何もないとこでそうしてもな」
「何が充実するか」
そもそもというのだ。
「本もスマホもなくてお喋りもな」
「何も出来へんな」
「しかも歩いてな」
そうしてというのだ。
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