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魔法少女リリカルなのはStrikerS〜赤き弓兵と青の槍兵
本編
二十八話〜決戦――スカリエッティアジト
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かせるか!セッテ!!」


セッテがブーメランブレードを投げつけるが、


「無粋なまねはよせ」


クー・フーリンはこともなげにブーメランブレードを掴み、握りつぶした。
その間にお嬢様は先へ行ってしまった。


「くっ!」
「戯れてやるよ、まとめて来い」
「……侮るな!」


いくら英雄と呼ばれた男とはいえ、姉妹の中でも上位の戦闘能力を誇る私とセッテ相手なのだ。余裕などないはず……!


「ライドインパルス!!」


ナンバーズ最速を誇る私の速度ならば!
一足で距離を詰め、拳を繰り出す。


「どこ狙ってんだ?」


確実に不意を突いたはずなのに私の拳は空を切る。
そしてその声は後ろから掛けられた。
振り向かずに蹴りを放ちながらセッテに念話を。


(こいつは速すぎる!セッテ、全力でいかねば負けるぞ!)
(姉さま!上です!!)


その言葉に上を見ると、上空から槍を振りかぶる奴の姿が。


「がっ!!」
「ま、殺さねえように加減はしてやる。部隊長からは捕えるように言われてっからよ」


完全に舐められている。


「セッテ!援護頼む!!」


そうして私は再び翔けた。



side フェイト


ついに辿り着いた。やっと、やっとここまで来た。


「ようこそ、フェイト・テスタロッサ」
「スカリエッティ…………」
「君と私は似ていると思わないか?」
「何を……!?」
「私は戦闘機人や人造魔導士を自分の目的のために利用している。君はあの子供たちとクー・フーリンを自分の目的のために育て、恩を売ってきたのだろう?自分に逆らわないように」
「………そんなことは!」
「ない、と言い切れるのかね?」


惑わされるな!そんなのは妄言だ!


「バルディッシュ!」
[yes,sir.]


魔力弾を放つが、障壁を張られて防がれる。


「ふふふ、そうやって激情に身を任せるところは実に母親に似ているね。だからこんな簡単に引っかかる」


スカリエッティが右手を振るうと赤い魔力の糸が現れて私を拘束した。


「さて、これで身動きはとれまい。君にも被験者になってもらおうか。フフフフフ、ハーッハッハッは!」


ここまで来たのに……ゴメンね。エリオ、キャロ。六課の皆……それに、私のために戦ってくれた誇り高き青い騎士。
AMFで抵抗出来ない私は目を閉じて大人しくすることしか出来なかった。
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