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ポケットモンスター対RPG
第1話:失望と決別
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を従えていたが、それを目撃したのは自分と目の前でくたばっているホワイトクロウ達だけであり、他に証拠が無いのだ。
「確かにモンスターは怖い。だが、だからと言ってモンスターより強い冒険者を魔王の部下と勘違いするのは、いくら何でも恩知らずが過ぎるんじゃないのか」
兵士達はそう言うと、もう用が無いと言わんばかりに持ち場に戻って往った。

グートミューティヒは悔しそうに溜息を吐いた。
確かにグートミューティヒが引き連れているポケモン達が30体のホワイトクロウを退治したのだ。にも拘らず、この手柄が何故かポケモンの物にならないのだ。
この理不尽な展開がグートミューティヒにとっては悔しくて……悲しかった。
「ごめんなブビィ、バニプッチ、フシギダネ、ピチュ……本当はもっとお前達をべた褒めしたかったけど……」
だが、ポケモンに突き付けられた残酷で非情で理不尽で無知蒙昧な現実がそれを許さなかった……
そんな現実がグートミューティヒの悔しさを更に激増させた。
「戦いに敗けて逃げた奴までやっつける危ない奴が勇者だの英雄だのともてはやされて……お前達の様に人間に力を貸してくれるポケモンが害獣や犯罪者扱い……こんなの……こんなの間違ってる!」
この怒りが、勇者マドノに全ての予定を御破算させられたグートミューティヒに新たな目標を与えた。
「ポケモンを悪者扱いする様な信用出来ない輩に魔王退治は任せられないし頼りっきりには出来ない!なら!……ポケモンがそんな危ない奴らより先に魔王を斃してやる!そして……こんな間違った常識を吾輩がぶっ壊してやる!」
興奮し過ぎて一人称が変わってしまったグートミューティヒだが、それでも、目標を得た事で旅を再開する事が出来たグートミューティヒであった。
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