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ポケットモンスター対RPG
第1話:失望と決別
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く。
「お前、魔法使いだったのか?」
「いいえ、プリーストです」
「プリーストぉー!?なら、その神聖魔法でこいつらを一掃してくれよ!」
だが、グートミューティヒが使用するのは魔法じゃない。ポケモンを保護しようとする少数派の研究者達から選別で貰ったモンスターボールだ。
「いや……こいつらの掃除は、こいつらがやってくれる!」
そう言うと、グートミューティヒはモンスターボールからブビィとバニプッチを取り出すが、
「うわあぁーーーーー!モンスターだあぁーーーーー!」
「ちょっと!違うって!こいつらはポケモン―――」
「うわあぁーーーーー!騙されたあぁーーーーー!こいつは魔王の部下だあぁーーーーー!あぶねぇ逃げろおぉーーーーー!」
「話を聴けぇーーーーー!」
グートミューティヒは、改めて世論がポケモンをどう扱っているのかを再確認させられた事に悲しくなり……そして不満になった。
その間、ずーーーーーと飛び掛かるチャンスを待ち続けたホワイトクロウがまだグートミューティヒを睨んでいた。
グートミューティヒはそんなホワイトクロウ達を睨み返した。
「……丁度良い……しばらく僕達の憂さ晴らしにつきあって貰うよ……」

グートミューティヒを魔王の部下と勘違いした男性が複数の兵士達を連れてホワイトクロウが大量発生している地域にやって来た。
だが、報告を受けた兵士達が見た物は、
「……既に戦闘は終わったみたいだぞ?」
完全に怯えていた男性は言ってる意味が解らなかった。
「……へ?」
しかも、恐怖のあまり前が見えないのも兵士達の言い分の意味が理解出来ない事に拍車をかけた。
「でも……でも!あのモンスターは確かに年端もいかぬ―――」
「いや……既に誰もいないから」
「いない?本当に何もいないんですか!?」
兵士達は臆病過ぎて自分達の台詞を信じない男性の事が段々面倒臭くなってきた。
「そこまで言うのなら、実際にその目で確かめて視ろ!」
「うわっ!?」
兵士達に突き飛ばされた男性は、自分をモンスターに差し出した兵士達を必ず訴えると誓った!
……と思いきや、
「あいて!?何をする……なんだ……この……大量の鳥の死骸は……」
そう。
グートミューティヒは自分を襲ったホワイトクロウを全て撃破して悠々とこの場を去っていたのだ。黒焦げになり氷漬けになり何かでぶん殴られた者までいた。
少なくともその数は30体に及んだ。
「まさか……あの子は本当にここにいた大量のホワイトクロウを」
出番を失った兵士達がお騒がせな男性に悪態を吐く。
「お前、そのホワイトクロウを討伐していた熟練者をモンスターと勘違いしていたのか!」
「でもでも!……」
男性は兵士達の問いに対する返答に困った。
グートミューティヒは確かにモンスター(正確にはポケモン)
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