【第一部】新世界ローゼン。アインハルト救出作戦。
【第5章】第二次調査隊の艦内生活、初日の様子。
【第3節】八神家、秘密の内部事情。
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前とのシンクロ率がさらに向上した、というだけのことだ」
そう言って左手を伸ばし、軽く頭をなででやると、ミカゲは本当に嬉しそうな表情を浮かべます。
「でも、姉御は、他にもいろいろと器用になったんじゃなかったっけ?」
「幾つか基本的なパラメーターが上がっただけだよ。ああいうのは、『新たな能力』とは言わねえ。……おっと、アギト。それはポンだ」
ヴィータは場で1枚目の南を早々と食って、手を進めました。南家なので、これだけでダブ南になります。
ヴィータ「最後に、ザフィーラは言うまでも無く、『例の特殊能力』だ」
アギト「近くにいる人間同士の『念話』を、すべて傍受できるんだっけ?」
ミカゲ「でも、それって、よく考えたら、モノ凄い『チート』デスよね?」
シグナム「だから……くどいようだが……ザフィーラの能力については、本当に、誰にも、絶対に言うなよ。事前に警戒されてしまったら、もう使いようの無い能力だし……それに何より、もしも〈上層部〉に知られてしまったら、必ずロクでもない事態になるからな」
ミカゲ「大丈夫デスよ! ミカゲはもう『お口にチャックをする』スキルを身につけているのデス。(ドヤァ)」
ヴィータ「それは、スキルとは呼ばねえよ!(笑)」
実のところ、この四人がひたすら部屋に閉じこもっているのも、ひとつには、(あくまでも、「ひとつには」ですが)ミカゲの口から迂闊にも「八神家の秘密」が漏洩してしまう可能性を危惧してのことだったのですが……皆でひとしきり笑い声を上げてから、ヴィータは真顔に戻ってこう続けました。
「それで、ザフィーラには、独りで向こうへ行ってもらってるって訳さ。……まあ、実際には、今回のメンバーの中には、内緒で『わるだくみ』をする奴なんて一人もいないんだろうけどな」
「それでも、一応は『念のために』ってことデスか?」
「はやても本気で『何かあるんじゃないか』と警戒してる訳じゃねえよ。ただ、内緒の話も聞いといた方が、各人の個性とかをよりよく把握できるからな。むしろ、今回はそっちが主な目的だろう」
もちろん、カナタもツバサもヴィクトーリアたちも、他の陸曹や陸士たちも『自分たちの念話が、ザフィーラにはすべて丸聞こえである』などとは、夢にも思ってはいなかったのでした。
【念話とは本来、電話のように最初から相手を指定してつなぐ性質のモノなので、ザフィーラのこの能力は『本当に他に全く類例の無い』特殊な能力なのです。】
そして、結局のところ、南4局はアギトがヴィータに振り込みました。
ヴィータ「ロン。ダブ南のみ、2000点だ」
アギト「東単騎とか、読めねえよ!」
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