【第一部】新世界ローゼン。アインハルト救出作戦。
【第5章】第二次調査隊の艦内生活、初日の様子。
【第3節】八神家、秘密の内部事情。
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テシアさんとファビアさんとジークリンデさんと……あとは、ブラウロニアさんとアインハルトさんと……」
ヴィータ「その中だと、ルーテシアにはワンチャンあるかも知れねえが、他の四人は、魔力量の問題でまず無理だろう」
シグナム「ブラウロニアも魔力の運用が巧みなだけで、魔力量そのものは決して『莫大』と言えるほどの水準ではないからな。その点を考えると、むしろヴィクトーリアの方が、可能性としてはあり得るのかも知れん」
ミカゲ「ああ。あの人も、術式は『ほぼ』古代ベルカ式なんデスね」
ヴィータ「あとは、『教会本部の眠り姫』だな。シャマルの見立てでは、『魔力量だけなら、あたしたち以上かも知れない』という話だが」
南3局は、結局のところ、シグナムが追っかけリーチをかけた直後に、アギトが満貫をツモって逃げ切りました。シグナムの連荘を阻止することができて、アギトはもうホクホク顔です。
そして、南4局では、親番となったミカゲが初手でいきなり東を切りつつ、話をまた「ひとつ前の話題」に戻しました。
「じゃあ、その強化プログラムで新たに得られた能力って、魔力量の増大と〈神域魔法〉以外には何があったんデスか?」
「まず、シャマルは今も言ったとおり、マルチタスクの能力と見立ての能力だな」
「見立て、デスか?」
「ああ。『普通なら、巨大な医療機器を使わないと診断できねえようなコトが、ただリンカーコアを凝視しただけで解っちまう』という、地味ではあるが、モノ凄い能力だよ。
シグナムの能力も、同じく『見立て』と呼んではいるが、こちらは『現状の把握』ではなく、『将来の予測』になる。平たく言えば、小児のリンカーコアをただ凝視しただけで、『その子の資質がどの方面に向いていて、将来的にどれぐらいまで伸びるのか』が、おおよそのところ、解っちまうって能力だ。あくまでも、『おおよそのところ』だけどな」
「ああ。それで、カナタやツバサのことも『将来有望』と判断したんデスね?」
「うむ。二人とも『あの母親たち』と肩を並べるのは無理だとしても、今後、精進を怠らなければ、空戦でAAAランクぐらいまでは行けるだろう。……ただ、残念ながら、私のこの能力は戦場で役に立つ性質のモノでは無いな」
シグナムは『いささか不本意である』と言わんばかりの口調で、最後に一言そう付け加えながら、3巡目には場で2枚目となる東を切ります。
「ぼやくなよ。『師匠』向きの、良い能力じゃねえか。あたしなんか、半ば自分自身の能力ですら無いんだぞ」
ヴィータは、ミカゲの問うような視線を受けて、さらにこう続けました。
「あたしの場合は、ただ自分とアイゼンが『例の形態』を取れるようになったことと、お
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