暁 〜小説投稿サイト〜
魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【第一部】新世界ローゼン。アインハルト救出作戦。
【第5章】第二次調査隊の艦内生活、初日の様子。
 【第3節】八神家、秘密の内部事情。
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令』を出していたと言うからな。それで、その種の遊戯はあまり発達しなかったのだろう。大方、カードは『すぐに隠せるから、バレにくかった』というだけのことだったんじゃないのか?」
 実のところ、ミッドで古来一貫してカジノの(たぐい)がすべて非合法とされているのも、旧総督家のそうした指導の賜物(たまもの)なのです。

 そんな会話の後、シグナムとヴィータがそれぞれに自分のベッドを椅子として使う形で(正式な「席決め」の手順は省略して)四人とも席に着きました。
 ヴィータが二組目の(ハイ)を全自動卓の中に投入すると、すぐ入れ替わりに一組目の(ハイ)がきれいに積み上がった形でせり上がって来て、13時頃には、いよいよゲームの開始となります。
「じゃあ、ルールはいつもどおりで行くぞ」
 八神家の麻雀ルールは昔から、いわゆる「ナシナシ」でした。
 つまり、「喰いタン」も「後づけ」も無しなので、『なるべくメンゼンで、なおかつ、事前に役を作っておく』という姿勢が必要になります。
 また、八神家では、イッパツや裏ドラはアリですが、赤ドラは使いません。放銃はダブロン無しの(あたま)ハネ。しかも、時間さえあれば半荘(ハンチャン)では終わらず、そのまま西場(シャーバ)北場(ペーバ)にまで突入するというのですから、最初から長期戦(暇つぶし)を想定したルールなのです。
 サイコロを振って、起家(チーチャ)はシグナム、南家(ナンチャ)はミカゲ、西家(シャーチャ)はヴィータ、北家(ペーチャ)はアギトとなりました。

【以下は、あくまでも「私の個人的な感想」ですが……一般には『アリアリは実力重視のゲームになりやすく、ナシナシは運重視のゲームになりやすい』と言われているようですが、その場合の「実力」とは、詰まるところ「早上がりの能力」のことでしかありません。
 それはそれで、「ひとつのルール」としては一向に構わないのですが、最初からそれ一辺倒では、『組み合わせを変えながら、より高い手を目指してゆく』という「麻雀というゲームの、本来の楽しみ方」が解らなくなってしまいます。
 だから、特に初心者のうちは、ナシナシでゆっくりと役作りを楽しんだ方が、麻雀というゲームそれ自体をより好きになれるのではないでしょうか。】

 さて、『各局で親が何回、連荘(レンチャン)するか』によっても変わって来ますが、北場(ペーバ)まで一荘(イーチャン)を戦い抜くと、それだけで軽く2時間以上はかかります。
 15時半を少し回ったところで、ようやく最初の一荘(イーチャン)が終わりました。
 結果は、たとえオーラスのハネ満が無かったとしても、シグナムの圧勝です。

 シグナム「タンヤオ、ピンフ、リーチ、ツモ、イーペーコー、ドラ1。ハネ満。6000、3000だ」
 ヴィータ「お前って、ホ
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