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神々の塔
第六十五話 塔の空気その二

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「気温や空気もな」
「調整されてるな」
「試練に相応しい様にな」
「そうなってるな」
「しかしね」
 アレンカールがここで苦笑いを浮かべて言ってきた。
「階によっては高地の場所もあってね」
「そうした階やとな」
「空気も薄くて」
 そうなっていてというのだ。
「そのこともね」
「厄介なことになってるな」
「そうなのよね」
 こうシェリルに話した。
「どうも」
「そうなってるな」
「そう思ったら」
 それならというのだ。
「神霊さん達もわかってるわね」
「空気ものこともな」
「ええ、そしてね」 
 そのうえでというのだ。
「調整してるわね」
「そやな」
「けれど空気に負ける様なら」 
 それならとだ、アレンカールは話した。
「もうね」
「この塔の踏破なんて無理や」
「そうなのよね」
「砂漠も氷河もジャングルも乗り越えて」
「高山だとしてもね」
「乗り越えてな」
 そうしてというのだ。
「やっていくことや」
「それも試練ね」
「これ位で負けてたら」 
 シェリルはこうも言った。
「この世界を救うなんてな」
「無理よね」
「到底な」
「いや、色々考えてくれるわ」
 メルヴィルは苦笑いで述べた。
「神霊さん達は」
「この塔にしてもな」
「もうな」
 それこそとだ、メルヴィルはさらに話した。話しながらシェリルに対して考える顔になって言うのだった。
「あらゆる階をもうけてるわ」
「何万階の中でな」
「それぞれの神霊さん達が考えてやな」
「そうしてるんや」
「そやな、建物の中になってる階もあったり」
「自然環境になってる階¥もあるな」
「ああ、そして空気が薄い階もある」
 高地の階の様にというのだ。
「そうなってるわ」
「前の階はビルの中やったが」
 トウェインが言ってきた。
「さながらオフィスやったな」
「オフィスも迷宮になる」
 シェリルが言ってきた。
「そういうことやな」
「確かにああした場所でも迷うしな」
「そこに敵が出たらな」
「立派なダンジョンやな」
「そうなるさかいな」
 だからだというのだ。
「神霊さん達もや」
「ああした階ももうけてるな」
「そや、ただあの階はな」
 自分達が先に踏破した前の階はというのだ。
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