第百二十五話 応援その一
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第百二十五話 応援
かな恵は半ズボンを脱いでだった。
下にアンスコを穿いた、そしてひらひらとしたミニスカートをその上に穿いて両手に黄色いポンポンを持って言った。
「どうかしら」
「似合ってるわよ」
クラスメイトの一人が笑顔で応えた、この娘も同じ格好になっている。
「じゃあ今度は上着をね」
「体操服からね」
この服からというのだ。
「チアリーダーの服によ」
「着替えて」
「それでね」
「乾山にチアガールになって」
「それで応援しましょう」
「ええ、ただまさかね」
かな恵は更衣室で体操服を脱ぎつつ応えた、脱ぐとピンクのブラジャーに覆われた大きな胸が露わになる。
「私がなるなんてね」
「くじ引きだからね」
クラスメイトはもうチアガールの服装になっている、そのうえで言うのだった。
「もうね」
「だれでもなるのね」
「その可能性があってよ」
それでというのだ。
「かな恵っちもよ」
「なった可能性があって」
「実際にね」
「なったのね」
「それだけのことよ」
こう言うのだった。
「結局のところは」
「そうなのね」
「ええ、ただね」
チアガールの上着、白と赤と青のその服を着たかな恵に言った。
「やっぱり大きいわね」
「大きい?」
「胸がね」
その胸を見ての言葉だ。
「Eカップでしょ」
「それ位かな」
今一つわかっていない感じの返事だった。
「多分ね」
「Eなの」
「うん、大きさはこの前測ったら」
そうしたらというのだ。
「八十八だったわ」
「九十はないのね」
「なかったわ」
「それでも大きいわね」
九十なくともというのだ。
「正直羨ましいわ」
「そう言う美玖ちゃんだって」
その彼女の名前も呼んで言葉を返した。
「結構あるじゃない」
「八十五だけれど」
「三センチしか違わないんじゃ」
「その三センチがよ」
それがというのだ。
「大きいのよ」
「そうなの」
「そう、だからね」
それでというのだ。
「かな恵っちが羨ましいわ」
「そうなの」
「ええ、胸が大きいのは七難隠すって」
クラスメイトはこうも言った。
「言うしね」
「色が白いのはなんじゃ」
「いや、それ言ったらね、人種としてね」
「そのことね」
「黒人の子はどうなるのよ」
「だから色が白いのはなのね」
「関係ないわよ、お肌じゃなくてね」
その色でなくというのだ。
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