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豊臣秀吉が異世界で無双系姫騎士やるってよ
第2話:忍者が足りない……
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…小動物を操る……
これだぁーーーーー!
「何でそれをもっと早く言ってくれなかったんだ!?」
「え?……何の事?」
「小動物を操る話じゃ!」
その途端、馬鹿共は「この馬鹿女の頭が遂に狂ったか」だの「こいつは救い難い馬鹿だ」だのと、この豊臣秀吉(わたし)を馬鹿にしよる。
つまり……私にこの子が小動物を操る魔法が使える事実が伝わるのがこんなに遅くなったのは、この馬鹿共が小動物を操る魔法の戦術的重要性と危険性に全く気付いていないからって訳ね。
祖国(このくに)の戦術を立て直す取り組み……これでますます困難になったな……こんな致命的な『宝の持ち腐れ』をしでかすとは……
あぁー!もう無視!
「して、どのくらいの大きさの動物を操れる」
「ポメラニアンくらいの大きさの動物が限界です」
かえって好都合!
熊や虎だと偵察じゃなくて強襲になってしまうが、その程度の大きさなら諜報として十分使える!
このオラウ・タ・ムソーウ!漸く優秀な忍者(くさ)を得たぞ!
「なら!……その前に名前じゃ。何と言う?」
「え?……『アニマ・マッホーウ』」
「ではアニマよ!早速その小動物を操る魔法を私の言う通りに使用して貰おう!」
その途端……救い難い馬鹿共が「やっぱこの馬鹿女に軍を指揮する資格が無い」と抜かしおる。それがアニマの自信を奪ってしまう。
「……やっぱり……みんなの言う通り、僕には姉さんの様な強さは―――」
「違う!」
「……え?……」
この点は早い段階ではっきりさせて修正しないと、このアニマもこの馬鹿共が行う間違った戦術に完全に染まって致命的な間違いを犯す!
せっかくの貴重な忍者(くさ)に、その様な致命的な間違いはさせん!
「武器を振り回して敵を薙倒すだけが戦争ではない!敵を知り敵に嫌われる、それもまた戦争じゃ!」
「敵を……知る?」
「そうじゃ!お前には敵の全てを知り尽くす才能が眠っている!それをこの豊臣秀吉(わたし)が見事に開花させ、お望み通りのこの戦争に欠かせない逸材にしてやろう!約束じゃ!」
……その途端……馬鹿共の中からこの豊臣秀吉(わたし)を見下げ果てて私の許を去る者が出始めおった。
「……駄目だな……この女はもう駄目だ……」
「戦争を何だと思っているんだこの馬鹿女は?ま、あの時の後退を命じた時点で、この女は完全に馬鹿だと気付いていたがな」
無視だ無視!
今はアニマが使える魔法をどう有効活用しようかを必死に考える方が先じゃ!
……と言いたいところだが……私がアニマの魔法に夢中になり過ぎた事が、後でとんでもない形で私の首を絞めようとは……
この時の私は夢にも思わんかった……

一方、エイジオブ帝国側は上官の進軍再開命令に副官が困惑していた。
「ですが中隊長、我々の今回の任務は斥候射撃の筈では?」

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