第十話 東京だけでなくその九
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「それはしないです」
「そうだな」
「ですから」
それでというのだ。
「それはないです」
「なら我々もだ」
「他のお客さんやチームに迷惑をかけたら駄目ですね」
「相手の方にもな」
「そうですよね」
「その通りだな」
ソノヤも言ってきた。
「マナーは守ることだ」
「球場ではそんなことはしない。そういえば」
ソノナはふと気付いた様にしてこんなことも言った。
「私知り合いに阪神ファンがいた気がするわ」
「そうなのか」
「ええ」
ソノヤに答えた。
「どうもね」
「それが誰かわからないか」
「思い出せないわ」
そうだというのだ。
「これが」
「そうか、なら仕方ないな」
ソノヤはそう聞いてこう返した。
「思い出せないなら」
「そうなの」
「また思い出せる時が来るからな」
「その時に思い出せばいいのね」
「そうだ、だから今はな」
「思い出せないでいいのね」
「別にな」
「そうなのね。何か一緒に暴走族と戦った様な」
「暴走族?」
蛾眉は暴走族と聞いて眉を顰めさせて言った。
「俺この前焼き肉屋行ったけれどな」
「そうだったの」
「その店に元ボーゾックってな」
その様にというのだ。
「いう連中がやってたな」
「そうだったの」
「何でも二十五年以上やっててな」
それでというのだ。
「今もだって言ってたぜ」
「元ボーゾックがやっているお店は」
「ああ、憎めない奴等だぜ」
蛾眉はソノナに笑って話した。
「肉も美味いしな」
「なら今度行こうかしら」
「いいな」
ソノヤも乗った。
「この前屋台のおでん屋にも行ったが」
「その焼き肉屋さんにもね」
「行くか」
「そうね」
「焼肉ね」
エンドルフはこの料理を聞いて興味深そうに言った。
「そのお店もいいかもね」
「そうだね」
「今度行こうか」
モルボレロとアイスロンドも賛成した。
「美味しいっていうし」
「それならな」
「ふむ。焼肉か」
ギルもこの話に乗った。
「あれは中々いい料理だ」
「そうだよな」
「うむ、では俺もその店に行ってみるか」
バングレイに応えて述べた。
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