第十話 東京だけでなくその一
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第十話 東京だけでなく
お台場を歩きつつだ、コウは言った。
「こうしたところにもいるかも知れないか」
「何処で何をしてるかわからないからね」
アスナが応えた。
「だからね」
「ここにいてもおかしくないか」
「そうでしょ」
コウに顔を向けて話した。
「結局は」
「言われてみればそうだな」
コウも否定しなかった。
「何処にいるかわからないならな」
「こうしたところにもね」
「いてもおかしくないか」
「だからよ」
そうであるからだというのだ。
「私達もよ」
「ドクターマンを探してか」
「お台場にいるのよ」
「そして歩いているな、だが」
トウは難しい顔で述べた。
「どうも俺達にはな」
「こうしたところは場違いだな」
バレバが応えた。
「そうだな」
「そんな気がするな」
「どうもな、だが」
それでもとだ、バレバはこうも言った。
「こうした場所もいいな」
「面白いな」
「見て回ってな」
歩きつつというのだ。
「そうしてもな」
「そうだな」
トウもそれはと応えた。
「確かに」
「ああ、見ていて飽きない」
「こうして人の世界も学べるしな」
「いいことばかりだな」
「若しドクターマンがいればだ」
メルトはその時を考えて言った。
「すぐに保護しよう」
「ああ、ここにいればな」
カナロが応えた。
「そうしないとな」
「だから行き来する人達を見ているが」
「今のところはいないな」
「そうだな、だが」
ここでだ、メルトは。
道で手品をしている結構顔立ちのいい男と女を見てだ、カナロに少し微笑んでこんなことを言った。
「面白いことをしている人達もいるな」
「ああ、パフォーマンスか」
「手品だな」
「ああしたことをしている人達もいてな」
「面白い場所だな」
「ここもな」
「ドクターマンを探していなかったらよく見るけれど」
アスナは少し残念そうに述べた。
「けれどね」
「今はその真っ最中だからな」
「じっくり見られないわね」
「仕方ないな」
コウも残念そうに言った。
「今は」
「本当にね」
「また機会があれば見られるだろう」
バレバはこう考えた。
「だったらな」
「今はいいか」
「それよりもドクターマンだ」
トウに対して告げた。
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