第百二十四話 運動会その十三
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「だからね」
「ましよね」
「ええ」
そうだというのだ。
「本当にね、けれどね」
「あそこは」
「そう、いいところなんてね」
「ないからね」
「悪いことしかしないし」
さらに加えてというのだ。
「いいこともね」
「しないわね」
「テロとか核兵器とかね」
「麻薬もやってるし」
「偽札もね」
こちらもというのだ。
「やってるし」
「悪の極みよね」
「ヤクザ屋さんとカルト教団が混ざった」
そうしたというのだ。
「とんでもないところよね」
「その北朝鮮みたいなものがないなら」
それならというのだ。
「本当にね」
「それだけでかなりいいわね」
「幸せよ」
「本当にそうね」
「もっと言えばあの国に生まれなくてよかったわ」
理虹は真顔で述べた。
「運動会どころか食べものすらね」
「ないからね」
「生きることすらね」
それこそとだ、理虹はかな恵に話した。
「もうね」
「難しいわね」
「食べものなくて」
このことだけでも最悪であるがというのだ。
「粛清あってね」
「弾圧とね」
「階級もあって」
「身分低いとね」
「もう何されるか」
特に独裁者の将軍様にだ、この国は結局のところ将軍様さえよければそれでいいという国家であるのだ。
「わからないわよ」
「そんな国に生まれたら」
「生きることすらね」
「難しいわね」
「それで娯楽もないし」
「そんなのとも無縁よね」
「そんな国に生まれなかったら」
かな恵にさらに話した。
「それだけでね」
「幸せね」
「本当にね、運動会も楽しめて」
それでというのだ。
「今の私達はね」
「幸せね」
「北朝鮮に生まれなくてあの国が好きな人が近くにいなくて」
「それにブルマもない」
「幸せでしょ」
「それだけでね」
実際にとだかな恵も頷いた、そうしてだった。
運動会で何かしていくのだった、運動会はまだはじまったばかりであるが誰もがこのイベントを楽しんでいた。
第百二十四話 完
２０２４・３・１
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