第百二十四話 運動会その七
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「組み立て体操ってあったのよね」
「昔はね」
かな恵は留奈にすぐに答えた。
「運動会だとね」
「どの学校でもやってたのよね」
「男の子達がね」
「それがなくなったのね」
「ええ、あとね」
かな恵は留奈にこうも言った。
「マスゲームもね」
「昔はあったのね」
「あれもなくなったのよ」
「そうなのね」
「組み立て体操は怪我が多いから」
その為にというのだ。
「それでね」
「なくなって」
「マスゲームはね」
こちらはというと。
「マスゲームっていうと有名なのは」
「北朝鮮ね」
留奈は即座にこの国の名前を出した。
「あの国ね」
「もうあの国なんてね」
北朝鮮はというと。
「皆が知ってるわよね」
「悪名高いわね」
留奈も言った。
「何かと」
「あの国が有名で」
「しょっちゅうやってるわね」
「何かあったら」
あの国でとだ、かなえ恵は話した。
「やるでしょ」
「大勢の人集めてね」
「それでマスゲームっていうとね」
「あの国よね」
「連想するしね。あの国がどんな国か」
「皆知ってるし」
「それで今はね」
かつてはしていたがというのだ、これは学校を牛耳っていた日教組という組織が北朝鮮に非常に好意的であることも大きかった。
「やらなくなったのよ」
「いいことね」
「何でもビシッと決めろとかね」
その様にというのだ。
「先生も言ってたらしいわ」
「今言うと完全に問題発言ね」
「マスゲームやってね」
「それを決めろなんて」
留奈はそれこそと言った。
「完全にね」
「北朝鮮だからね」
「それでね」
今はというのだ。
「しないのよ」
「それは何よりね」
「まあそういうのなくてもね」
理虹は達観した顔で述べた。
「運動会やっていけるしね」
「そうよね、ただ男女でフォークダンスはね」
「するわね」
「うちの学校でもね」
「世界中が仲よく平和に」
「そうなる様に願う為にも」
そうした考えもあってというのだ。
「それでね」
「やってるわね」
「女の子も男の子もね」
「そうしてるわね」
「というか北朝鮮だけない学校だからね、うちって」
富美子はこの現実を話した。
「あの国の人だけはいないから」
「世界中から人が来てもね」
かな恵もそれはと応えた。
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