好青年
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努力の方向性を間違えてない?」
「はい……間違えてます……」
「うん。じゃぁもう大丈夫だね。間違いを認めたら、今度はそれを修正すれば良い」
「は、はい!」
「他者の成功を羨むのは良い事だ……そこから何か技術を学べればより良い事だ。後はお前次第……頑張れるかい?」
「は、はい! い、何時かはグランバニアで催される宴を飾る絵は、全て私の絵になる様頑張ります!」
「良いねぇその心意気。……所で彼はルディーの友達かい?」
珍しく人を威圧しないで事態を収束させるリュカさんは、急にザルツ君の存在が気になりルディーに問うた。
「いえ違います……ただの同級生です」
しかし素直なルディーは事実だけを言う。
ザルツ君も俯いてしまう。
「ですが“ただの同級生”だったのは先刻までです。今からは同じ目標を持つライバルで友達です」
そう言ってザルツ君に右手を差し出し握手を求める。
僕の息子は何て良い子なんだ! あぁ……自ら“性格が悪い”って言うリュカさんの影響は受けて欲しくない!
「よ、よろしく!」
ガシッと力強く握手する二人の青年。
何度か腕を上下に振って手を離す。
離した手を見詰めルディーがポツリと呟いた。
「やっぱり僕も筋トレしないとなぁ……」
如何やらザルツ君の握力が強かったらしい。
「もっと握力があれば、握手に見せかけてザルツ君の利き手を粉々に出来たのに(笑)」
な、何って事を!?
「あはっはっはっはっ! ルディーも意外に性格悪いなぁ! ウルフの影響か?」
貴方の影響じゃないんですか!?
「ウルフ閣下が三割と……その上司さんが七割ですかね」
やっぱり!
環境が悪すぎる!
「こ、今後君と握手する時はガントレットを装備する事にする」
「負けないぞぉ〜(笑)」
ルディーは笑いながら右手をニギニギさせる。
息子は如何なってしまうのだろうか?
アンディーSIDE END
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