第十二話 驕る平家は久しからずその五
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「全く」
「そう、悪用しようと思えば」
「忍術は容易ですね」
「窃盗に使いやすいね」
「速く動いて隠れて」
「道具も使うから」
このこともあってというのだ。
「忍術は悪用しやすいよ」
「そうですね」
「まあこれは何でもね」
「言えますね」
「格闘技も暴力に使えるから」
実際に使う輩が多い、学校に行けば顧問が武道を暴力に用いて生徒を虐待していることなぞ往々にしてあることだ。
「だからね」
「それで、ですね」
「そうしたことになるから」
「忍術だけじゃないですね」
「けれど忍術が悪用しやすいことは事実で」
そうしたものでというのだ。
「そうしないことはね」
「いいことで」
「真の忍者だとね」
その様にというのだ。
「言えるよ」
「そうですか」
「ただ身に着けるだけじゃなく」
それだけでなくというのだ。
「そして」
「心でも律する」
「そうしてこそだよ」
「本物ですか」
「剣道部の先生が言ってるよ」
八条学園高等部のとだ、部長は佐京に話した。
「間違っても竹刀を蹴飛ばす様なことをしたら」
「駄目ですね」
「剣道をしていたらね」
そうであるならというのだ。
「それを意図的にやる様なら」
「剣道家じゃないですね」
「もうただ竹刀で暴れる」
そうしたというのだ。
「外道のものだってね」
「なりますか」
「何段でも」
剣道の段位がどれだけ高くともというのだ。
「そんなことをした時点でね」
「剣道家じゃないですか」
「暴力を振るう」
そうしたというのだ。
「ヤクザ屋さんとね」
「同じですね」
「うん、だからね」
「心が大事ですね」
「忍術は武道でもあるから」
部長はこうも言った。
「剣道や柔道と同じで」
「忍道ですね」
「武道家としての心はね」
「備えないといけないですね」
「備えてこそ」
そうしてこそとううのだ。
「本当にね」
「やっていけますね」
「だからね」
そうであるからだというのだ。
「猿飛君はいいよ」
「本当の忍者ですか」
「心も備えているからね」
「逆に心を備えていないと」
「駄目だよね」
「どれだけ術が長けていても」
「何でもないよ、大谷さんがどうして凄いか」
こうもだ、部長は言った。
「大谷翔平さんが」
「あの人ですね」
「とんでもない能力に加えて」
バッターとしてもピッチャーとしても規格外でというのだ、もっと言えば守備走塁も極めて高いレベルにある。
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