第0話:戦う者……
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ー格の男性に報告するが、肝心のリーダーはどこ吹く風で聞き流した。
「だからどうした?」
「だからって、また先を越されてるんだけど」
「お前は馬鹿か?」
女流ウォーロックは何で怒られているのかが解らず困惑する。
「いや、馬鹿って」
だが、リーダーはそんな事お構いなしに説教を垂れた。
「この俺に功を焦らせる心算か?」
「でも、そのスノーヴァンパイアを斃した冒険家の方が凄いって―――」
女流ウォーロックは食い下がるがリーダーは聞く耳を持たない。
「奴の討伐推奨レベルはたったの10!そんなビギナーズラックでも倒せる奴を先越されたぐらいでビビってんじゃねぇよ!」
女流ウォーロックはもう何を言っても無駄だと判断し、取り敢えず謝った。
「……すいません」
でも、リーダーの説教は終わらない。
「そんな事より、俺達の仕事は魔王の討伐だろ!?ちゃんと経験値を稼いで、ちゃんと魔王討伐の推奨レベルである70以上になれば、この程度の遅れは直ぐに取り戻せる!功を焦ってレベルアップを怠るあわてんぼうなんかほっとけよ!」
「……解りました」
リーダーは説教を終えると、他の仲間に指示を出す。
「と言う訳だから、この先の遺跡でレベル上げするぞ。取り敢えず、牛乗りオーガの討伐推奨レベルである33を目指すぞ」
それを聞いた大男が嬉しそうに頷く。
「うむ!解りました!」
女流ウォーロックも根負けして渋々賛同する。
「解ったわ」
ただ、このメンバーの中で最年長と思われる男性だけは賛同を渋った。
「またかよ。ちょっとはこの町のかわいこちゃんと楽しませてくれよ」
「馬鹿な事を言ってんじゃねぇよフノク。おら、行くぞ」
フノクと呼ばれた男は不貞腐れながら渋々同行する。
「たく、このチームはただでさえ華が少ない上に、唯一の華がこんなに(胸が)小さいのだぞ?」
その言葉に女流ウォーロックが怒った。
「女性を胸だけで判断するんじゃないわよ!この歳でまだ中級兵種のクセに!」
「そう言うマシカルこそ、この歳で上級兵種は早過ぎた様だな?お陰でMPに胸を吸い取られている」
「何ですってぇ!?」
流石にこの展開は不味いと思ったリーダー格が慌ててとりなす。
「解った!解ったから。2人共その怒りをもう直ぐ俺達の経験値になるモンスター共にぶつけてくれ」
それを聞いた大男もリーダーの言い分に賛成する。
「そうですぞ2人共。ここは星空に選ばれた勇者であるマドノ殿の顔を立てると思って」
だが、マシカルは大男のニヤニヤ顔が気になっていた。
「その割には嬉しそうね?」
とは言え、これ以上の揉め事は不味いと思った星空の勇者マドノ率いる勇者一行は、一路経験値稼ぎを兼ねた遺跡探索に出掛けた。
それは……その遺跡やその近くに在る森に暮らすモンスターとポケモンにとっては災厄と
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