暁 〜小説投稿サイト〜
ポケットモンスター対RPG
第0話:戦う者……
[4/6]

[1] [9] 最後 最初 [2]次話
イア。
「ぐわぁー!?頭が?」
そこへ、フシギダネのつるのムチがスノーヴァンパイアを怯ませる。
「ぐうぅ……」
スノーヴァンパイアの警戒心が前方に集中しているその隙に、ピチューとブビィがスノーヴァンパイアの背中を攻撃し、スノーヴァンパイアを火達磨にする。
「があぁーーーーー!?」
「やったか!?」
そして、力尽きたスノーヴァンパイアが黒焦げになりながら落下した。
「馬鹿な……この僕様が……」
それに対し、グートミューティヒはスノーヴァンパイアの誤算を指摘する。
「馬鹿なって言うけど、アンタは事前対策が取り易かったぞ?その名前のせいでどの攻撃が通用するか解るし、アンタが煙幕代わりに発生させていた吹雪のお陰で身を隠す為の雪の確保も簡単だったし」
そんなグートミューティヒに対して悔しそうに呟きながら力尽きるスノーヴァンパイア。
「……策士……め……」
そして、スノーヴァンパイアが死んだ直後に旅人の行く手を阻んだ吹雪が止んで晴天が広がった。
「おぉー!やった!」

「何ぃー!?今回の事を誰にも言うなどだとぉー!?」
グートミューティヒの懇願を聞いて彼に命を救われた旅人は驚く。
「あんなに大活躍したのに、それを誰にも言わずにか?」
「はい」
だが、グートミューティヒには切実な理由があった。
「僕の正体がバレると、この……」
スノーヴァンパイア討伐に協力してくれた小さなモンスター達をチラッと見ながら残念そうな顔をするグートミューティヒ。
「ポケモン達が可哀想な事になりますから」
旅人は理由を聞いて納得する。
「……確かに。モンスターが魔王軍と戦っていると言っても、誰も信じてはくれまい」
だが、理解は出来ても了承したくない何かが有った。
「だが!それだと君の……君達の手柄や名声はどうなる!?」
その質問に、グートミューティヒは力強く答えた。
「気長に待ちますよ。世界中のみんなが、ポケモンの事を本当に解ってくれるその日まで」
旅人は、グートミューティヒの小さな背中が巨山の様に大きく見えた。
「まるで修行僧の様な生き方だ……あんな歳で。あんな心で」
こうして、グートミューティヒはポケモンに関する陰惨な誤解に苦しみ、ポケモンから手柄や名声を横取りしたと言う罪悪感を背負い、それでも到来を待ち望む未来を切望しながら前へと進むのであった。
ポケモンとそれ以外のモンスターを同一視する世論に支配され、魔王軍の侵攻によってポケモンを含めた全てのモンスターが敵視されるこの世界を旅するポケモントレーナーのグートミューティヒの未来は……光か?闇か?

その後、とある町に訪れていたとある冒険家一行にスノーヴァンパイアの戦死の報が伝わった。
「スノーヴァンパイアが倒されたって!」
一行の一員である女流ウォーロックが慌ててリーダ
[1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ