第0話:戦う者……
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「さっきこの近くの街で聞いた『季節外れの吹雪に血を吸われた』と言う都市伝説がどんなものかと思えば、出て来たのは野蛮な小物かよ?」
白服の少年の怒りはMAXに達した。
「そこの小娘……貴様を即死はさせん。手始めに貴様を冷凍保存し、じっくり何十年もかけて血を少量ずつ搾り取り、ゆっくりと貧血死に追い込んでやる」
それを聞いたグートミューティヒが悪戯ぽく白状する。
「僕は男性ですけど、それでも良いんですか?」
だが、助けられた旅人は信じなかった。
「その格好で今更そんな嘘を吐いても、もう通用しないと思うぞ」
一方、白服の少年は6つの雪玉を発生させてジャグリングの様に操りながら浮遊する。
「ふふふ、その減らず口……このスノーヴァンパイアの前で何歳まで吐き続ける事が出来るか楽しみだな?」
白服の少年の名を聞いた途端、グートミューティヒは更なる挑発を加える。
「スノー?つまり君のタイプは氷って事だよね?何が苦手か判り易いから改名した方が身の為だよ」
「!?……そこの糞女……僕様の種類名まで侮辱するか?この……人間と言う名の餌風情があぁーーーーー!」
スノーヴァンパイアはジャグリングの様に操っていた6つの雪玉を次々と投げつけながら6体のコウモリを召喚し、6体のコウモリが次々とグートミューティヒに向かって飛んで行く。
だが、グートミューティヒと2匹の小さなモンスターは簡単に避けてしまった。
これには先程まで翻弄されぱなしだった旅人も感心する。
「凄い……ちゃんと敵の攻撃を冷静に対応している」
スノーヴァンパイアも少しは感心する。
「ほう?少しは動ける様だな?」
だが、これがかえってスノーヴァンパイアを冷静にしてしまった。
「で、今の攻撃を何回躱せるか楽しみだな?」
そして、スノーヴァンパイアは再び6つの雪玉を発生させてジャグリングの様に操る。
だがここで、旅人にとってもスノーヴァンパイアにとっても予想外の事が起こった。
コウモリがスノーヴァンパイアの首を噛んだのだ。
「何!?」
「コウモリがヴァンパイアに逆らった!?」
スノーヴァンパイアは怒り狂った様にその裏切りのコウモリを投げ捨てた。
そして、この裏切りがグートミューティヒのせいだと決めつけたスノーヴァンパイアはグートミューティヒを問い詰めようとするが、
「貴様、何をした!?」
既にグートミューティヒ達の姿は無かった。
「何!?どこへ消えた!?」
その時、積もった雪の中から2つの影が飛び出し、背後からスノーヴァンパイアに飛び掛かった。
そして、グートミューティヒはその2つの影と裏切りのコウモリに指令を下した。
「ピチューはでんきショック!ブビィはひのこ!フシギダネはつるのムチ!ズバットはちょうおんぱだ!」
ズバットの超音波を受けて頭を抱えるスノーヴァンパ
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