第24話
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15:05―――――
〜東方人街・療法院〜
「アーロンさん、大丈夫でしょうか……?」
「……先生のお話だと、命の危険はないとのことです。しばらく安静にしておく必要はありそうですけど……」
「ありがとう、ヴァンさん達。アーロンを連れ帰ってくれて……」
「私も感謝しているわ、本当にありがとう。」
フェリとアニエスがアーロンの受けた傷について話し合っているとアシェンとマルティーナがヴァンにお礼を言った。
「ま、あのザマだがな。」
「ううん、生きて帰ってきてくれただけでも……あのバカのことだから、返り討ちに遭っても最後まで退かなかっただろうし……」
「ええ……相手との力量差を理解した事で、これで少しは冷静になってくれるといいんだけど……」
肩をすくめて答えたヴァンに指摘したアシェンは安堵の表情で答え、マルティーナは静かな表情で呟いた。
「……ったく、危なっかしいヤツとは知ってたがここまでだったとは……」
「うん……いつものアーロンならもう少し冷静に判断できると思ったよ。」
「それは……それだけレイ達が大切だったってことだと思うけど……」
ジャックとハルのアーロンに対する感想にアシェンは複雑そうな表情で推測を口にした。
「……ヤツのことはともかく、これで全面戦争が確定したみたいだな。黒月は勿論、アルマータの幹部どもも本気でやり合うつもりらしい。」
「確かに恐るべき腕前みたいでしたがそれでも黒月に敵うのでしょうか?」
「……そうですね……”エースキラー”の人達がいなければ、配下の人達もあんな風にしたでしょうし……」
「普通に考えれば無理だろう。煌都における黒月の戦力は圧倒的だ。だとすると、不確定要素である”銀”の存在すら折り込み済みで―――その上でなお”勝算”があると連中が見込んでいることになる。」
フェリとアニエスの疑問に答えたヴァンは真剣な表情である推測を口にした。
「何らかの切り札……さしずめ昨日の”霧”か……?」
「ま、それはわからんが。」
ジャックの指摘にヴァンが肩をすくめて答えるとアニエスとフェリはゲネシスが入っているアニエスのポーチに視線を向けた。
「……いずれにせよ、貴方達をこれ以上は付き合わせられないわね。いざ黒月が動き始めたら徹底的に一切の容赦なく彼らを狩り立てると思う。警察にもギルドにも止められないし、かなりの犠牲が伴うでしょう。」
「………………それは………」
「「………………」」
アシェンの話を聞いたフェリは真剣な表情で答えを濁し、アニエスとマルティーナは目を伏せて黙り込んだ。
「ま、ギエン老はともかくファン大人は町の衆のこ
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