戦場へ
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れは仕方なく、武蔵を守るために射つんですからね? シュウ君? よし!』
『拍手ーー』
『会いました!!』
声と共に武蔵から光が発射された。
そして実は三征西班牙艦隊から撃たれていた流体法の一撃を、その射撃で禊いだのだろう。それにより、流体砲の一撃は消滅した。
思わず、最初に来たのは恐ろしさだったのは間違いではないと思う。
「俺はあんなのをほぼ毎日股間で受け止めていたのか……」
『ち、違いますよ! 派手に見えるかもしれませんけど、あれは砲撃を禊いだだけです! シュウ君にやっているのは、単純な射撃です! だから、痛みという意味ではシュウ君が受けている方が強いですね』
『恐ろしい……今、この巫女はとてつもなく恐ろしい事をさらりと言っているで御座るよ……!』
『流石は武蔵最恐の射撃巫女の二つ名を得た色物巫女であるな……』
『怖い時はカレーですネー』
『元気を出すんだよ熱田君! 君はこんな所で負ける様な人間じゃないってことは僕らが一番知っているさ!』
『そうだとも! 貴様は吾輩が認める忍耐力を持つ素晴らしい男だとも!』
「インキュバスとスライムに慰められる俺って……」
正直へこんだが、気にしていても仕方がないので、表示枠に映っている光景を見る事にした。
「まったく……」
何してんだかと苦笑しながら、馬鹿の行動を見ておく。
だが、それと同時に内心ではそれでいいと肯定する。
何も出来ねえんだ。なら、馬鹿は馬鹿らしくすることで周りを支えるのが役目だと言葉にはせずに理解だけをする。
まだ、相対する相手は来ない。
なら、それまでは馬鹿の馬鹿なりの覚悟というモノを見させてもらおうかと決め、熱田は油断はせずに、けれど表示枠に集中することにした。
馬鹿が馬鹿をした瞬間。
二代は直ぐに加速術式"翔翼"で馬鹿を追い抜いた。
翔翼は足の先に出て、それを一つ一つ貫くことによって加速が累積される。速い話、一歩進めば進むほど速くなるという事である。
一歩だけでは遅いが、だが、加速は続く。
要は術式とはいえ走りと同じだ。
一歩を力強く踏みしめる事により、加速という力は強くなる。
そして結果は風を切った速さという結果。
馬鹿総長の隣を抜き、そこから構える。
「結べ───」
蜻蛉切り! と叫ぼうとした所で相手がいきなり煙を上げた。
「何……!?」
煙幕術式。
危険のあるようなものではない。目くらましには成るが、攻撃には使えないもの。
精々、一瞬の虚を突くようなものだ。
だが、今は
「蜻蛉切りで御座るか……」
蜻蛉切りの能力は刃に映すものの名を介して対象を割断する。
つまり、刃に映さなければ割断することが不可能とい
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