戦場へ
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待に応えてくれたのだ。なら、後は僕達の出番だ。
既に作戦の指示は各方面に出している。
空はナルゼ君にナイト君に頼み、地上はクロスユナイト君、ペルソナ君、バルフェッド君、ノリキ君、槍本多君。そしてヒロインお迎え役の今回の主人公の葵君。
そして熱田君は個人行動中。
作戦係としては、もうやる事はない。
だけど、言いたい事はある。
「皆、聞いてくれる? 作戦などは既に皆に伝わっていると思うし、もう僕がやるべき役割は終えたけど、ちょっと言いたいことがあるんだ」
表示枠を通して、皆にこの声が聞こえている事を確認しながら、続く言葉を吐く。
「誰も戦争は好きな人はいな……あ、うちの副長は例外にしてよ───あれは少し頭の血が溢れすぎているヤンキーだから」
『いきなり嫌味かよ! この眼鏡!! 後で覚えていろよ……!』
忘れる事にするので、いらない表示枠を断ち割った。
「だけど、美化するわけでもないけど、精一杯生きる。それだけならば戦場にも価値が生まれると思うし、参加したのならばせめて全力を出して価値を見つけに行こう。ほら? よく言うでしょ? 生きる事は戦いだって。なら、戦おう。何を相手に、何を目的にして戦うのは君達の自由だ。」
誰も強制しない。
「姫を助ける事を目的に戦ってくれてもいいし、何だったら自分の力を試してみたいとかでもいい。何だっていいんだ。自分の人生だ。君たちの人生の戦いは君たちが決めてくれ───そして僕らの王の代弁をさせてもらうよ。絶対に死ぬなって」
彼ならばこう言うだろう。
「無理はしてもいいけど、無茶はしちゃ駄目だ。頑張る事と限界を超えるという事は一緒じゃないんだ。だから、勝手な意見だが言わせてもらう。死地を思わないでくれ。帰ってくるその歩みが生地を作っていくんだ」
だから
「どうだい皆。死亡フラグはちゃんと立てた? 伏線はしっかり張った? その回収の準備が出来ている? 危険な時に救ってくれる友はいる? 絶望した時に叫ぶ名前はある? いざその時に逆転する隠し玉は持っているかい? 俺がヒーローだと、安っぽいけど高らかな信仰は持っている? そして何より───帰るべき場所はあるかい登場人物達?」
「───Jud.!」
いい返事だ微笑し、なら、作戦係として言おう。
「ならば、僕は君達の選ぶ選択肢を伝えよう。僕の好みは山あり谷ありの盛り上がる物語が好きだからね。だから、僕が示すルートは───一直線だ」
ざわっと周りが騒ぎ出す。
まぁ、無理もないかと思い、少し耳を傾ける。
「おい……遂に、あの眼鏡。自分が生きたいだけで、俺達の命を差し出してくれって婉曲に言いやがったぞ……!」
「何時かはやると思ってたんだ……」
「……私、遺書の書き方なんて知らない
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