第七百四十五話 清潔な場所その二
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「確か」
「そう思うわよね」
「うん、滅茶苦茶厳しい教えだから」
「それはその通りでね」
アンも否定しなかった。
「遊びに耽ったり乱痴気騒ぎとかギャンブルはね」
「厳禁ね」
「そうだけれど自分に見合った」
そうしたというのだ。
「暮らしはよくて」
「贅沢もなんだ」
「いいの、ただそれなりのお金持ちになったら」
それならというのだ。
「寄付をね」
「しないといけないんだね」
「ユダヤ教、そしてね」
「イスラエル政府に」
「政府には手に入れた情報もね」
それもというのだ。
「渡さないといけないんだ」
「何か黒いわね」
ウェンディは情報の提供と聞いて眉を顰めさせた。
「どうも」
「そう思うわよね」
「ええ、情報も教えろって」
「こうしたことも法律でね」
「定められているの」
「企業活動で知った情報も」
それもというのだ。
「政府に知らせて」
「政府が利用するのね」
「イスラエル全体の為にね」
「そうするものなのね」
「そうよ、けれど自分に見合った位ならね」
そのレベルならというのだ。
「贅沢もね」
「していいのね」
「そうなの」
「過度な贅沢はするなってことね」
「そうよ、元々荒野の宗教だから」
カナンの地のというのだ。
「バビロンと違ってね」
「バビロンは繁栄していたわね」
バビロンと聞いてだ、ウェンディはすぐにこう言った。
「そういえばバビロニア共和国の首都星系もバビロン星系だけれど」
「そのまま名付けたわね」
「アッシリアだとニネヴェでね」
それぞれの古代国家の首都の名前をそのまま首都星系の名前に用いたのだ、これは連合の古代民族の国家の特徴でもある。
「バビロニアはそうよね」
「ええ、それで古代のバビロンはね」
アンはあらためてこの街の話をした。
「チグリス=ユーフラテス川流域にあって」
「お水があるからね」
「そこで農業が出来て」
それでというのだ。
「国力が安定していて」
「栄えていたわね」
「けれどね」
「ヘブライはっていうのね」
「荒野だったから」
そうした場所で暮らしていたからだというのだ。
「贅沢がね」
「許されなくて」
「その時の教えが生きているから」
銀河の時代にもというのだ。
「過度の贅沢をね」
「戒めているのね」
「ギャンブルとか無駄遣いもね」
そして遊興に耽ることもというのだ。
「けれど自分に見合った位なら」
「贅沢してもいいのね」
「それで清富ならね」
この要素も満たせばというのだ。
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