暁 〜小説投稿サイト〜
ドリトル先生と不思議な自衛官
第十幕その七
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「若し西南戦争の時に日本にいたら」
「西郷さんと一緒に戦いたい」
「そう思ったんだよね」
「西郷さんの死に泣いて」
「そのうえで」
「西郷さんは教養があって頭のいいだけじゃなかったからね」
 この人のお話もするのでした。
「器が大きくて度量が凄くてね」
「それでだよね」
「凄い人だったんだよね」
「あの人は」
「本当にね」
「そうであってね」
 そうしてというのです。
「東郷さんも薩摩藩の誰もがね」
「西郷さんを尊敬して慕っていて」
「皆西郷さんの為にって思っていたね」
「そうだったね」
「そうだよ、大久保さんなんてね」
 最後は西郷さんと敵対したこの人もというのです。
「西郷さんの幼馴染みでもあったし」
「西郷さんを一番理解していて」
「西郷さんを何度も救って」
「この京都ではいつも西郷さんの傍にいて」
「軍師役だったね」
「そうだったんだ、そして西郷さんが死んでも」
 西南戦争の最後にです。
「一番嘆き悲しんで大久保さんが死ぬまでね」
「西郷さんのことを想っていたんだったね」
「西郷さんは最後首を差し出して亡くなって」
「大久保さんは暗殺されて」
「それでお二人は世を去ったけれど」
「大久保さんは西郷さんをずっと想っていたんだ」
 最後は戦ったこの人をというのです。
「そんな間柄でね、ただね」
「ただ?」
「ただっていうと」
「東郷さんと共に知られる海軍の山本権兵衛さんだけれど」
 今度はこの人のことをお話するのでした。
「この人が西郷さんに出来たお仕事を持って行ったら」
「西郷さんだと褒めてくれるね」
「それも凄く」
「そうしてくれるわね」
「そうなんだ、実際にそうしてくれたけれど」
 西郷さんに出来たお仕事を持って行くとです。
「大久保さんはにこりともしないで」
「細かいところまで注意して」
「かえってお仕事増えそうね」
「同じお仕事を持って行っても」
「そうなんだ、もう見事に正反対で」
 そうであってというのです。
「山本さんもこのことに驚いたらしいよ」
「そうだよね」
「そうなるよね」
「同じお仕事持って行ってだから」
「出来たそれを」
「お二人の違いが出ているね」 
 先生は笑顔でお話しました。
「そうだね」
「全くだね」
「西郷さんは器が大きくてね」
「大久保さんは細かい」
「本当に対象的だよ」
「そしてこの山本さんがいてくれて」
 山本権兵衛さん、この人がというのです。
「海軍は見事な組織になったんだ」
「東郷さんだけじゃね」
「とても戦えないしね」
「強い軍人さんと軍艦があって」
「組織もしっかりしていないとね」
「勝てなかったね」
「そうだよ、東郷さんも凄かったけれど」
 それと共にというのです
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ