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オズのヘンリーおじさん
第十幕その八

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「どの人達もね」
「いい人達でか」
「ドロシーもよくしてもらっているのね」
「お会いする度にね」 
 その都度というのです。
「そうしてもらっているわ」
「それはいいな」
「何よりね」
 お二人もドロシーのお話を聞いて笑顔になりました。
「ドロシーが幸せだと」
「楽しい思うをするならね」
「ただ」
 ここで恵梨香が言いました。
「オズの国の巨人の人達って最初は悪かったですね」
「そんな夫婦いましたね」
 カルロスも言います。
「かかしさんと樵さんがお姿変えられて」
「大変なことになりましたね」
 神宝も言いました。
「あの時も」
「ポリクロームもいて」
 それでと言うナターシャでした。
「冒険の中困ったことになっていましたね」
「あのご夫婦も今は改心したんですよね」
 ジョージは尋ねる様に言いました。
「確か」
「そうよ、あのご夫婦も今はね」
 ドロシーは五人に答えました。
「平和で穏やかな人達になったわ」
「それは何よりですね」
「あの時どうなるかって思いましたから」
「ぬいぐるみとかブリキの梟になって」
「これは大変だって」
「はらはらしましたから」
「今のオズの国の人達は皆いい人達になったから」
 かつては問題のあった人達もです。
「だからね」
「それで、ですね」
「今はですね」
「あの人達もそうなって」
「他の巨人の人達もですね」
「いい人達になりましたね」
「そうよ、だからお会いしてもね」
 その巨人の人達にです。
「安心してお付き合いしてね」
「わかりました」
「そうさせてもらいます」
「お会いした時は」
「是非共です」
「仲よくさせてもらっています」
「そうしてね」
 ドロシーはにこりと笑って五人に言いました。
「その時はね」
「はい、それでまさか」
 ここで恵梨香はこうも言いました。
「巨人の人達っていいますと」
「どうしたの?」
「ダイダラボッチさんは」
「ええと、確か」
 ドロシーはそのお名前を聞いて言いました。
「日本の巨人の人で」
「はい、山に座ったら富士山になって」
 その山がです。
「足跡が琵琶湖になったっていう」
「物凄く大きな巨人ね」
「巨人の中でも」
「その人はいないわ」
「そうですか」
「あまりにも大き過ぎて」
 その為にというのです。
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