第三十章
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「それを見させてもらおう」
「ならだ。俺達もだ」
「ここで片膝をつく訳にはいかないね」
二人の心がまた立った。そしてだった。
再び正面から全力で恐怖、孤独と向かい合う。そうするのだった。
二人はだ。その中でだ。互いに言い合う。
「大丈夫だな、孤独に陥っていないな」
「恐怖に耐えられるね」
パートナー同士でだ。言い合うのだった。
「俺は耐える、安心しろ」
「僕も何故なら」
二人でだ。耐えられるその根拠も言った。
「俺達は一人じゃない」
「二人だからこそ」
「そうだな。二人だな」
ヘルドーパメントもこのことについて言及した。
そしてだ。彼はあの二人の名前を出した。彼等は。
「最初の仮面ライダーもまた二人だった」
「確か。本郷猛と」
「一文字隼人だったかな」
「私は彼等を見た」
遥か過去の。伝説とさえ言われる時代の戦いのこともだ。話すのだった。
「その彼等を見てから変わったのだ」
「そういえばスサノオは」
「世界征服を考えていたらしいけれど」
二人もだ。そのことを言った。彼等が言うのはこのことだった。
「今はどうなのだ」
「何か。離れているみたいだけれどね」
「さて、それはどうか」
スサノオの声はだ。このことには不易な笑みで返す。
そしてだ。そのうえで言うのだった。
「少なくとも今の私はだ」
「どうかというのか」
「そうなんだね」
「君達を見させてもらおう」
それがだ。スサノオの望みだというのだ。
その望みを述べてだ。さらにであった。
黒い波動を浴びせ続ける。それに対してだ。
二人は耐えていた。肉体の、ライダーの姿もだ。
何時果てるともなく続いた。しかしだ。
遂にだ。その波動が終わったのだった。その時だ。
左の声がだ。最初に言った。
「終わったな」
「これでだね」
そしてフィリップも続いた。
「これでな」
「君の攻撃は完全に」
「やはり耐えきったか」
スサノオの声はだ。それを既にわかっていたといった言葉だった。
そしてだ。こうも言うのだった。
「その心にあるものを克服したか」
「人間は克服する存在だ」
「その心にあるものもまた」
二人は同時にそのスサノオに告げた。
「こうしてな」
「それも言っておくよ」
「では。次はだ」
ヘルドーパメントは動かない。そのうえでだった。
二人を見据えてだ。そうして問うのだった。
「君達の攻撃だな」
「そうだ、次は俺達がだ」
「やらせてもらう」
実際にこう返す二人だった。そしてだ。
ライダーが身構える。二人の動きだ。
全てのガイアメモリをだ。ベルトに装着していく。
「サイクロン」
「ジョーカー」
「ヒート」
「メタル」
「ルナ」
「トリガー」
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