第九幕その十
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「こうした驚きはいいでしょ」
「はい、確かに」
「凄くいいです」
「物凄く嬉しいです」
「思わぬ珍味を口に出来て」
「幸せです」
「そう思ってくれたならいいわ」
ドロシーにしてもです。
「皆で食べましょう」
「ううむ、セイウチやトドもか」
「食べられるのね」
おじさんとおばさんははじめて知ったというお顔でした。
「このことも考えもしなかったけれど」
「そうなんだな」
「そうよ、もう何でもね」
それこそとです、ドロシーはここでもお二人に答えました。
「食べられるの、それで今回のバーベキューは」
「こうしてか」
「海の幸は何でも焼いて食べるのね」
「焼いて食べて美味しいならね」
それならというのです。
「そうしていくわ、ただね」
「ただ?」
「ただっていうと」
「海胆もと思ったけれど」
それでもというのです。
「焼くよりも生で。夜に海鮮丼でと食べましょう」
「海胆っていうとあれか」
おじさんは海胆と聞いて目を丸くさせて言いました。
「丸くて黒くて棘がやたら生えた」
「見るからに痛そうよね」
おばさんも言います。
「そういえばお寿司のネタにもあって」
「お刺身でもあったか」
「食べてみたら美味しかったわね」
「あれもそうだったな」
「その海胆にね」
それにと言うドロシーでした。
「イクラ、蟹に烏賊を乗せた」
「そうした丼か」
「白いご飯の上にそうしたものね」
「こちらも凄く美味しいから」
それでというのです。
「夜はね」
「夜空を列車に乗って旅してか」
「星座を観ながらなのね」
「食べてね」
そうしてというのです。
「食べましょう、夜空の下は海よ」
「夜の海か」
「そちらなのね」
「夜の星座やお月様の光に照らされて」
そうなっていてというのです。
「きらきらと光る夜の海もね」
「奇麗なんだな」
「そうなのね」
「そうなの」
実際にというのです。
「だから楽しみにしていてね」
「それじゃあな」
「そちらも期待させてもらうわ」
「是非ね」
「そして今はな」
「焼かれた海の幸とお野菜を楽しませてもらうわ」
お二人は今度は一緒に焼かれたオマール海老先ほ程エリカが食べていたのを見て自分達もとなって食べて言うのでした。
「お酒も飲んで」
「よく冷えたビールをな」
「そう、今はビールが一番だよ」
まさにと言うキャプテンでした、見れば今も飲んでいます。
「白ワインもいいだろうけれど」
「うん、ビールも美味しいよ」
「キャプテンさんの言う通りよ」
お二人も飲みつつ答えます。
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