第九幕その九
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「怖くないです」
「そうなのね」
「美味しそうと思っても」
大蛸や大きな烏賊をというのです。
「怖いとか気持ち悪いとかは」
「思わないのね」
「全く」
「オズの国ではもう怖いと思える生きものはいないけれどね」
「海でもですね」
「そうよ、誰も襲ってこないから」
だからだというのです。
「蛸も烏賊もで鮫もね」
「襲ってこないですね」
「そうよ」
全くというのです。
「だから安心してね」
「わかりました」
恵梨香もそれではと頷きました。
「海でも」
「そうしてね、ただね」
「ただ?」
「今思ったけれど皆鯨は食べても」
見ればバーベキューの上には鯨のお肉もあります、ステーキの様に切られていてそれを焼いています。
「セイウチやトドは食べたことはないわね」
「アラスカとかで食べるんですよね」
ジョージがその鯨を食べつつ応えました。
「イヌイットの人達が」
「缶詰にもなっていて」
神宝も鯨を食べています。
「日本でも売られているんですよね」
「どんな味か知らないですが」
カルロスも同じく鯨を食べています。
「食べることは聞いています」
「美味しいんでしょうか」
ナターシャは鯨肉にお醤油をかけて一口食べてから思いました。
「それで」
「そう思ったら食べたいでしょ」
四人ににこりと笑って言いました。
「そうでしょ」
「それならですね」
「今からですね」
「セイウチやトドのお肉も出して」
「焼いて食べるんですね」
「そうしましょう、こちらも美味しいから」
だからだというのです。
「出すわね」
「わかりました」
「お願いします」
「是非頂きます」
「焼いたうえで」
「そうしてね」
こうお話してでした。
ドロシーはそのセイウチやトドのお肉も出してでした。
そちらのお肉も焼きます、それで四人も食べて恵梨香もでした。そのうえでこれはというお顔になって五人でお話しました。
「こうした味なのね」
「珍味だね」
「どんな味かなって思ったけれど」
「期待と不安があったけれど」
「期待になったわね」
「そう、海の幸は色々あって」
それでとです、ドロシーもそうしたお肉を自分のお皿の上に乗せて食べながら五人に対してお話しました。
「こうしたものもあるのよ」
「いや、まさかです」
「セイウチやトドのお肉まで出してくれるなんて」
「そして食べさせてくれるなんてです」
「思いませんでしたから」
「驚いています」
「驚きといっても色々あるけれど」
それでもというのです。
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