第1話:不足尽くしの強国
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求めておる様で、例え貴族や大臣、王族関係者であろうと定められた強さを下回った時点で例外無く部将未満に降格させられる決まりです。
それが……祖国の戦略や戦術を真っ直ぐで幼稚な御粗末な体たらくに変えてしまった……様です。
ま、1人で数十人の敵を何度も木の葉の様に吹き飛ばせる化物が大勢いると、かなり油断したらそうなりますわな……
が、これがヤバい!
こんな獣の様な大昔な戦い方を続けていたら、豊臣秀吉が祖国に来るまでに見たり聞いたりした戦上手の思う壺だ!
間違い無く!
幸い、私にはまだ前世である豊臣秀吉の記憶や知識が有る!
これを活かせば、いずれは祖国の戦略や戦術は徐々に改善する!……筈……多分……きっと……
と言うか……豊臣秀吉の記憶を祖国の戦術に吸収させる為には、この私が部将以上の将校になって部隊を率いないと!
……私はまた覚える事が増えてしまった……
礼儀作法、語学、音楽、乗馬、ダンス、歴史、文学、芸術……
ただでさえ覚える事が星の数程あるのに……
私は14歳になった。
そして……私の太刀筋を弓矢や鉄砲の弾の様に飛ばせる様になりました。
祖国にとっては一般的な戦技の1つに過ぎない様ですが、豊臣秀吉がかつて居た世界では、これが出来た時点で奇跡です。
「姫様、大分お強く成られましたな?ご立派です」
教官がお世辞を言い、訓練生が拍手で私を迎えた。
と言っても、これで漸くスタートライン……祖国で部将以上の地位を確保するのに10年近く掛かってしまった……
不幸中の幸いなのが、この間に祖国を襲う敵がいなかった事。
いや……恐らくはいたと思うが、そいつらの戦術が祖国と大して変わらないので、祖国のお得意である直接戦闘に持ち込まれてあっさり撃破された可能性が高い。
豊臣秀吉にとってはそれが致命的にヤバい!
つまり……どいつもこいつも戦術のイロハを知らぬ馬鹿ばかりと言う事だ!?
もしこの状態で戦上手な敵に襲われたら、祖国はひとたまりもないぞ!
そして……
……その危惧が現実になりつつあった。
「亡命!?マッホーウ法国の王家が我が国にだと!?」
どうやら、弱小小国にすぎなかったエイジオブ帝国が何故か急に無謀な大規模侵略を開始したと言うのだ。
このエイジオブ帝国、勝率はそんなに高くない筈なのだけど、何故か最後はエイジオブ帝国に有能な戦士を皆殺しにされ領土を奪い尽くされて終わってしまうそうです。
……知りたい!
エイジオブ帝国がどうやってマッホーウ法国に勝利したのか!
「御父様!その亡命して来た者達とお話したいのですが―――」
「聞いてどうする?」
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