【第一部】新世界ローゼン。アインハルト救出作戦。
【第5章】第二次調査隊の艦内生活、初日の様子。
【第2節】ティアナが〈破壊王〉と呼ばれる理由。
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の恩人のように見えてしまっていたのでしょう」
「ちなみに、その『自由に使える』というのは、具体的には、どういう使い方だったんですか?」
「私が実際に見た範囲では……貧民に一般市民の服装をさせて新市街へと連れ出し、プラカードを持たせてデモ行進をさせる、とか。再開発計画を進めている有力議員にハニートラップを仕掛けに行かせる、とか。地元のメディアに採用させて偏向した記事を書かせ、自分たちにとって都合の良い方向へ世論を誘導しようと企む、とか……」
「うっわぁ〜。(嫌悪感)」
「最終的には、私たちの行動を阻止するための『人間の盾』としても利用されていましたね」
「ええ……。(絶句)」
「ですが、それでもなお、ティアナさんは『非殺傷設定が組んであるから大丈夫!』と言って、そのまま躊躇無くブレイカーを撃ちました。あの強靭なメンタルは、是非とも見習いたいものです」
ティアナにとっては、ただ単に『カルナージでの合同訓練などによって、「そこに人間がいても撃つこと」にもう慣れていた』というだけのことだったのですが……エドガーが真剣な顔でそう言うと、四人の女性陸士たちは思わず引いてしまいました。
ノーラ《え〜。それは、さすがに見習っちゃダメなヤツなんじゃないのかな〜?》
ゼルフィ《いくら死ななくても、それ、ゼッタイ「無事」では済んでないわよね?》
マチュレア《て言うか、仮にも「一般人」をまとめて撃っちゃうって、倫理的にどうなのよ?》
フォデッサ《執務官、ヤバいっス。補佐官も含めて、マジ、ヤバいっス。(ガクブル)》
ゼルフィ《まあ、取りあえず、逆らっちゃダメな人たちなんだということだけは、よく解ったわ。》
ノーラ《やっぱり、「破壊王」の二つ名は伊達じゃないってことなのね〜。》
四人は無言のまま、念話でそう語り合ったのでした。
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