エイプリルフール番外編 【Fate/Apocrypha編】
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起動したギャラルホルンは一度起動するとしばらくゲートを維持し続ける。
繋がった世界は響合い、影響を互いに及ぼす。
ノイズが現れる程度ならまだ可愛い物だが、何も無いと言うのはそれはそれで不気味ではある。
しかも今回のこのギャラルホルンのゲートを潜れたのはアオ一人であった事も問題だ。
ゲートの先はフランスの片田舎。
体よくミッションスクールの寮へと滑り込んだのだが、まぁ女子寮なのだ。
直前まではミライが主人格であったはずなのだが、ギャラルホルンの影響か突如として入れ替わってしまった。
得られた情報は数少ない…と言うかほぼ無い。どうしてこんな所に繋がったのかも分からないままだ。
「それじゃあレティお休み」
「はい、おやすみなさい。ミライさん」
同室のレティシアに挨拶をして就寝。今日も一日何の進展もなかった。
本当に大丈夫なのだろうか。そろそろ一度戻った方が良いのかも。ゲートも自然に閉じてしまってたりして…
就寝後間もなく、レティシアがアオを起こすと言葉を発した。
「しばらく旅に出る事になりました」
と。
「は?」
この娘、いきなり何を言っているのだろう。
さっきお休みを言ったばかりでおはようまではまだ時間があるにもかかわらずに、だ。
雰囲気の変わった彼女はどうしてもルーマニアへと行かなければならないらしい。
その事を誠心誠意カリスマ的な力を使って説得して来る。
が、しかしアオにそんなものは通用しない。
突如おかしくなったこの娘が今回の異変に関係が有ると直感が告げていた。
「で、どうしてそんなにルーマニアに行きたいの?」
「それは…ですから…えぇっと」
この雰囲気の変わった彼女は本当の事を言ってもどうせ信じないと高をくくり話し始めた。
「私は、ルーマニアの地で行われるとある事件を平定しなければならないのです」
聞けばルーマニアで聖杯戦争…いや、聖杯大戦と言う儀式が行われているらしい。
それは過去の偉人…英霊と魔術師による殺し合い。本来は七組による戦争のはずだが、しかし今回のそれは7対7の大戦なのだと言う。
ルーラーたる自分はその平定に行かなければならないから行かせてほしいと言う。
まぁ、そんなのいちいち説明せんでも行けばいいのだろうが、存外律儀な性格なようだ。
「へぇ、そうなんだ。召喚の呪文とかあるの?」
「はい、有りますよ」
「教えてよー」
「ええ、まぁ…」
一般人であると思い込んでいる彼女は戯れに教えてくれた。
だから…
「─告げる…汝の身は我が下に、我が運命は汝の剣に…聖杯のよるべに従い、この意この理に従うのなら……我に従え…ならばこの命運、汝が旗
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