第六十三話 過ちを犯した神霊その十二
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「僕が見てもな」
「そやな」
「自分もそう思うな」
「生き方は顔に出る」
リーは確かな声で答えた。
「真面目に。品性と知性を以て事実に向かうならな」
「こうしたお顔になるな」
「まさにな、法律家やないと学者に見える」
そのウォーレンの顔を見て言うのだった、その顔は確かに卑しさは全くない。そして邪悪さも感じられない。
「しっかりとや」
「生きて来た人の顔やな」
「ああ、悪人の顔やない」
こうも言うのだった。
「ほんまな」
「そやな」
「そやから過ちにや」
「気付いてか」
「自分のな、そしてな」
そのうえでというのだ。
「悔みつつも向かい合う」
「そうしてるんやな」
「立派な人は自分の過ちから逃げん」
「向かい合うな」
「そしてな」
そのうえでというのだ。
「それからどないするか考えてな」
「やってくな」
「そや、それがや」
「ウォーレンさんやな」
「そうなる、ほな今からな」
「戦うな」
「そうしよな」
「よし、戦おう」
ウォーレンも言ってきた。
「これからな」
「宜しくお願いします」
「戦は全力で行うものだ」
自分の言葉に頷いたトウェインに話した。
「法を守ってな」
「戦の法を」
「そうするものだ、ではな」
「お願いします」
「こちらもな」
こう話してだった。
一行とアメリカの人権の為に活動した神霊達との戦ははじまった、一行は彼等に勝ったがその後でウォーレンに言われた。
「ではさらにだ」
「上にですね」
「行くのだ」
こうトウェインに告げた、戦の後も。
「君達はその資格を得た」
「この階での戦に勝って」
「そうなった、そして君達に言いたい」
「何でしょうか」
「過ちを犯してもだ」
自分の様にというのだ。
「逃げないでだ」
「向かい合ってですね」
「そこからな」
「何かを為すことですね」
「逃げたいものもある」
「特に自分の過ちには」
「そうだ」
まさにというのだ。
「逃げたいものだ、だがな」
「そうしたものからは逃げへんことですね」
「そしてだ」
そのうえでというのだ。
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