第百二十三話 足が速いとその十六
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「本当にな」
「他の何でもないのね」
「そうだよ」
まさにというのだ。
「本当にな」
「それでそう言うのね」
「そしてな」
そのうえでとだ、明男はさらに言った。
「それは変わらないよ、ただな」
「ただ?」
「姉ちゃんが俺のダチの中で人気があるのはな」
このことはというのだ。
「本当にな」
「事実なのね」
「美人で女子力高くて胸も大きくてな」
そうであってというのだ。
「付き合いたい位だってな」
「言われてるのね」
「コクられてねえか?」
「ないわ」
かな恵はきっぱりと答えた。
「というか私告白されたことないから」
「そうなのかよ」
「鳴海っちいるしね」
「高校でもないのかよ」
「商業科ってむしろよ」
かな恵はご飯を食べつつ話した。
「女の子の方からね」
「コクるのかよ」
「打って女の子の方が多いのよ」
商業科はというのだ。
「だからね」
「コクるよりはか」
「告白してね」
自分達からというのだ。
「彼氏ゲットするのよ」
「そうするところか」
「そうよ、入学早々先輩達まで来て」
「先輩もかよ」
「それで彼氏争奪戦よ」
「商業科ってそうなのかよ」
「商業科の男の子で交際相手いないなんて」
そうした男子はというのだ。
「いないわよ」
「一人もか」
「奪い合いになる位だからね」
「それでかよ」
「そもそも私鳴海っちもいるしね」
彼がというのだ。
「最初からね」
「コクらないんだな」
「鳴海っち一筋だから」
そうであるからだというのだ。
「絶対にね」
「誰かにコクることはか」
「ないわ」
笑顔で言うのだった。
「本当にね」
「そうなんだな」
「ええ、ただあんたのお友達に告白されたことはね」
「ないんだな」
「そうしたお話があるって今はじめて知ったわよ」
弟にこうも言った。
「私もてるの」
「俺達の学年じゃな」
「そうなのね」
「嬉しいか?」
「そう言われても鳴海っちいるしね」
それでと言ってだった。
かな恵は夕食を食べてからお風呂に入ってその後で寝るまで勉強をした、そして成績はいいままであった。
第百二十三話 完
2024・2・23
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