第四章
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「そもそも無責任に告白しろとか笑顔で言うのもね」
「胡散臭い？」
「そう、だから今はね」
「見極めね」
「そうした方がいいわ、そうしたことはね」
告白や友達付き合いはというのだ。
「ちゃんとね」
「見極めることね」
「そうしていくことよ」
「それじゃあそうするわね」
「ええ、そうしたら痛い目に遭わなくて」
そうしてというのだ。
「悪夢の様にもね」
「ならないわね」
「そうなるわ」
「それじゃあね」
知理は姉のその言葉に頷いた。
「見極めるわ」
「ええ、そうしてね」
「ここはね」
確かな顔で頷いていた、そして後日妹は姉に言った。
「いや、その告白する様に言われた男子」
「どんな人だったの？」
「顔はいいけれど」
それでもというのだ。
「無神経で騒がしくて人を傷付けても平気な」
「ろくでなしだったのね」
「それで友達三人もね」
彼女達もというのだ。
「自分勝手で人を利用するだけの」
「やっぱりろくでなしね」
「そうだったわ、だからね」
「告白しなかったわね」
「それで友達付き合いもね」
「止めたのね」
「別の娘達と付き合ってるわ」
今はというのだ。
「無責任で自分勝手でね」
「人を平気で切り捨てる様なら」
「お友達じゃないから」
「それでいいわ、多分その時見た悪夢はね」
知恵は妹に真剣な顔で話した。
「あんたへの警告だったのよ」
「気をつけろっていう」
「若しお友達の言うこと鵜呑みにして」
「告白していたら」
「あんたその夢の通りになっていたわよ」
「入学早々地獄スタートね」
「それで最悪卒業までね」
まさにその時までというのだ。
「振られたこと言われたりして」
「地獄だったのね」
「だからね」
それでというのだ。
「その夢見られてよかったわね」
「警告になってお姉ちゃんとも相談出来て」
「それで見極められてね」
そうしてというのだ。
「難を逃れられてね」
「そういうことね」
「ええ、悪夢もね」
これもというのだ。
「難を逃れることになるのよ」
「警告になって」
「それでね、じゃあこれからも人のことは見極めて」
「どうするか」
「気を付けていってね、いつも夢を見られて」
警告になる様なそれをというのだ。
「助かるとは限らないし」
「ええ、あの悪夢今回のことだけじゃなくて」
「あんたの人生全体のことにするわね」
「そうしていくわ」
姉に答えた、そうしてだった。
知理は人の見極めは慎重に行ってそのうえで付き合う様にした、その結果そちらで大きなトラブルの起こることはない人生を送ることが出来た。そしてその分幸せになれたのだった。
見たことのない約束 完
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