第二章
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二人で旅行の話をしていった、そしてだった。
二人は実際に飛行機で北海道に行くことにした、ただフライトの時間は夜で春香は空港の中で千早に言った。
「夜間フライトね」
「結構あるみたいだけれどね」
「それで安かったのかしら」
「いや、何かキャンセルがあって」
千早は春香にそれでと答えた。
「それでね」
「その分をなの」
「会社の方で色々と事情が出来て」
「格安でも売りたくて」
「チケットをね、それでね」
その為にというのだ。
「安かったみたいよ」
「そうなのね」
「ええ、ただ夜間フライトも」
千早の方もこのことの話をした。
「結構あってパイロットの人達もね」
「慣れてるのね」
「だからね」
それでというのだ。
「別に気にしないで」
「乗ればいいのね」
「夜には空港に着いて」
北海道のというのだ。
「それでね」
「そこからよね」
「今夜はホテルに入って」
「ゆっくり休んで」
「明日からね」
「観光ね」
「そちらを楽しみましょう」
こう話してだった。
二人で飛行機に乗った、空港はフライト前に既に夕闇が深くなっていて離陸して飛行に入った時は夜になっていた。春香は自分の席から雲の上の夜空を見て言った。
「これはこれでね」
「いいわね」
隣の席の千早も見て言った。
「雲の上の夜空を見つつの旅も」
「そうよね、電車とか船もね」
「確かにいいけれどね」
「これはこれでね」
「雲が下にあって」
千早は微笑んで話した。
「それで満天の夜空がね」
「幾らでも見られるなんてね」
春香も言った。
「窓から」
「これもいいわね、じゃあね」
「また格安だったらよね」
「飛行機でね」
「行き来しましょう」
旅行で行く場所にだ、二人で窓の外のその景色を観つつ話していた、二人共それだけだったがふとだった。
春香は窓から見える景色のかなり遠くの場所で何かが動くのを見た、それで千早に対して首を傾げさせつつその動くものを指差して言った。
「あれ何?」
「どうしたの?」
「いや、遠くに何か光るのが動いてるけれど」
「動いてるって?」
「ほら、あれ」
その動くものを指差しつつ指摘した、すると。
千早も見た、それで目を見開いて言った。
「えっ、何あれ」
「ひょっとしてね」
「飛行機の動きじゃないわね」
上下左右の動きは明らかに違っていた。
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