【第一部】新世界ローゼン。アインハルト救出作戦。
【第4章】ザフィーラやヴィクトーリアたちとの会話。
【第2節】三人の陸曹たち、来室する。
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ちらは、同様にお嬢様の侍女であるコニィ・モーディス。二人とも、管理局では『第一種・乙類』の資格でお嬢様の補佐官を務めております」
「コニィさんも、階級は陸曹長でしたか?」
「ええ。でも、私は元々の身分が侍女ですから、あまり『目上あつかい』はしていただかなくても結構ですよ」
布巾でテーブルを拭き終えたコニィは、バラムの質問に笑顔でそう答えました。
すると、エドガーもまた、少し人の悪い笑顔でこんなふざけた説明を付け加えます。
「しかし、こう見えても、格闘では私より強いぐらいですからね。皆さん、下手に彼女に手を出したりすると、火傷をしますよ」
ところが、そこですかさず、ジョスカナルザードがにこやかに軽口を叩きました。
「火傷だけで済むなら、オレ、出しちゃおうかなあ?」
残る二人の陸曹は思わず頭を抱え、溜め息まじりにツッコミを入れます。
「チャラいよ! お前、それ、チャラすぎるよ!」
「それ以前に、その言い方はいくら何でも女性に対して失礼だろう!」
「ええっ? これぐらいは誉め言葉のうち……ですよね?」
最後の一節は、コニィに向かって確認を取る口調になりました。どうやら、ジョスカナルザード自身は本気でそう思っているようです。
「あなたがそういう意図で言ったのなら、私もそういう意味に受け取っておきます」
コニィはごく素っ気ない口調で、軽く流しました。どうやら、ジョスカナルザードのような男は、全く「コニィの好みのタイプ」では無かったようです。
「そして、こちらが八神家のザフィーラさんです」
ザフィーラが無言のまま小さく会釈して見せると、バラムが少し遠慮がちな口調でこう尋ねました。
「そう言えば、ホールでは、お一人だけ、別行動を取っておられたようですが……」
「ああ。オレは、誰かに壇上から偉そうにモノを言えるような立場じゃないんだよ。管理局では、正式な階級も魔導師ランクも全く持ってないからな」
「「ええっ!?」」
思わず絶句する三人に対して、エドガーはにこやかにこう解説を加えます。
「と言っても、実際には、ほとんど『オーバーSランク』の実力の持ち主ですからね。私たち全員が束になってかかっても、片手で軽くあしらわれてしまいますよ」
「おいおい。『片手で』というのは、いくら何でも大袈裟だろう」
ザフィーラは『お前たちが全員でかかって来ても、オレ一人に勝てない』ということ自体は否定しませんでした。
「まあ、上層部の方からは、特例措置というヤツで、『有事に限って、現場では陸曹長として行動しても構わない』とは言われているんだがな」
「え? いや……。しかし、一体どうして……」
ジョスカナルザードは、もう動揺の色を隠そうともしませんでした。
「オレ
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