【第一部】新世界ローゼン。アインハルト救出作戦。
【第4章】ザフィーラやヴィクトーリアたちとの会話。
【第1節】談話室にて、まず六人での会話。
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なっているんですよ」
「あそこって、何故か、一般の回線じゃ外部とつながらないんですよネ」
「ああ、そうだったのね。……やっぱり、『教会にとって、ヴィヴィオさんは特別な人だから』ということかしら?」
「ええ。まあ、そんな感じです」
ツバサがごく曖昧に答えると、ヴィクトーリアは、そこで不意に何かを思い出したかのような表情を浮かべ、さらにこう言葉を続けました。
「あ、そうそう! それと、もう一つ訊いておかなければいけないと思っていたコトがあるんだけど……なのはさんは、今、一体どちらに入院してらっしゃるの?」
唐突にその話題を振られて、双子の表情に一瞬、思わず緊張が走ります。
そこで、ザフィーラは努めて平然とした口調で問い返しました。
「ああ。その件か……。ところで、お前たちは、その話を誰から聞いたんだ?」
「え? 私は、カルナージを発つ直前に、マダム・メガーヌからお聞きしたんですけど……。これって、もしかして特秘事項だったんですか? 私、そうとも知らず、あちらこちらに訊いて回ってしまいました」
【第2章の「第3節」でゲンヤと話をしていた相手は、実は、ヴィクトーリアでした! 皆さん、予想は当たりましたか?(笑)
『ゲンヤも、相手がヴィクトーリアだったからこそ、「同じ執務官ならば何か聞き及んでいるかも知れない」と思って、ティアナの所在について尋ねてみた』という訳です。】
《うわあ! 多分、ルーテシアさんから聞いたんだろうけど……ルーテシアさんのお母さん、意外と口が軽い!》
《それなりに身近な人物の話ですから、「特秘事項あつかい」だとは思っていなかった、ということでしょうか? ……カナタ。ここは、やはり「例のヤツ」で乗り切りましょう。》
《うん。やっぱり、「準備したモノ」はきちんと使わないとネ。》
「いや。まあ、特秘事項と言っても、第三級だからな。士官であれば、別に誰もが知っていて構わない話なんだが……」
「え? じゃ、私たちはギリギリ、アウトなんですか?」
ザフィーラの言葉に、コニィは少し悲しげな声を上げました。
エドガーとコニィは、武装隊では陸曹長という待遇なのですが、一般に「士官」というのは准尉以上を指して言う用語であり、曹や曹長はあくまでも「下士官」なのです。
それでも、ザフィーラは割と軽い口調でこう続けました。
「まあ、厳密に言えば、そういうコトになるが……お前たちならば口も堅いし、別にいいだろう。入院している場所は、ミッド首都の東部郊外にある局員専用病院の特別病棟だ。
ただ、実を言うと、なのは本人が『こんな姿は、あまり他人には見られたくない』と言い張っているのでな。できれば、実際に病室を探し出したり、見舞いに押しかけたりといったコトは遠慮してやってくれないか?」
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